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アコーディオンの罪 ACCORDION CRIMESE.Annie#Proulx
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2000/07/31 |
JAN | 9784087733303 |
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アコーディオンの罪
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アコーディオンの罪
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商品レビュー
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辞書、とまではいかないけれど、分厚いハードカバーを開けると二段組で文字がビッシリ。けっこうなボリュームのある小説である。何かひとつの事件を中心にしたストーリーというのではなく、18世紀から19世紀頃にアメリカに渡った移民たちの生活の様子を、淡々と語り続けるというもの。 あるドイツ...
辞書、とまではいかないけれど、分厚いハードカバーを開けると二段組で文字がビッシリ。けっこうなボリュームのある小説である。何かひとつの事件を中心にしたストーリーというのではなく、18世紀から19世紀頃にアメリカに渡った移民たちの生活の様子を、淡々と語り続けるというもの。 あるドイツからの移民がアメリカに持ち込んだ緑のアコーディオンがモチーフとなっており、様々な持ち主の都合で移民の手から手へ渡っていくのだけれど、そのそれぞれの持ち主のエピソードを一編としている短編集のような体裁の一冊である。 挿絵ひとつなく延々と続くそのエピソードに、正直言ってあまり明るい気持ちになるものはない。同じ移民の間でも存在する民族間の争いや差別、貧困、容赦ない病魔や、車や機械による事故等々、当時のアメリカで生き延びるのがどれだけ大変だったかが伝わってくる。 大変だった中に時折登場する音楽や楽器の話は、各民族のスタンスや時代の趨勢を反映していてとても面白かった。どんな音楽も、そして多分人々も、こうして混ざり、伝わり、あるいは消えながら生き残ってきたのだろう。
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まだ読んでいない本を置いておく棚があって、そこから本を取り、読み終えると別の棚へ移動する。未読の棚に本があることは嬉しいことではあるけれど、購入するペースと読書するペースは、月に一度ずつ本が届くためもあって一致してはいないから、ともすると読みたい本が「読みたかった」に変化してしま...
まだ読んでいない本を置いておく棚があって、そこから本を取り、読み終えると別の棚へ移動する。未読の棚に本があることは嬉しいことではあるけれど、購入するペースと読書するペースは、月に一度ずつ本が届くためもあって一致してはいないから、ともすると読みたい本が「読みたかった」に変化してしまって、いつまでもその棚に留まる事もある。 それでも購入する時の気持ちはともあれ、読み始めて改めて感じることの方が自分自身の発見のような要素もあり、それはそれで面白い。ところが、いつまでもその棚に留まってしまうという本があって、それは、何度も読みかけては途中で進まなくなり、また元の場所に戻されるという本である。そういう本に出会ってしまうのはそれ程頻度が高いことではないのだけれど、徐々に何冊かそういう本が溜まっていくのは、やはり心苦しい気分に繋がる。 そんな気持ちを振り切ろうと再び手に取る。案外すいすいと読めることもある一方で、やはり本を閉じ元に戻さざるを得なくなってしまう本もある。実はこの本は、そんな本の一冊である。 何がいけない、というのでもない。しかし何の気持ちも沸き上がって来ないまま、この大部の本を読み通すことは、やはりできない。おそらく本を読みながら自分は本の中で自分に出会うことを待っている。そしてこの本の中に自分の破片のようなものは一つもないのだ。 この本を元の棚に戻すか、それとも移動させて少し心を軽くするか。悩む。
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