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室温
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室温

ニコルソン・ベイカー(著者), 岸本佐知子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社/
発売年月日 2000/07/26
JAN 9784560046944

室温

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商品レビュー

4.1

8件のお客様レビュー

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2020/03/24

ロッキングチェアに座って我が子にミルクをあげる父親の20分間。脈絡のない過去の回想を切り取って読ませるのってすごい。たまに「この一瞬を忘れたくないから書き留めたい。でも書き留めるには時間が掛かるから時間がもったいない」と思うことがある。そんな思いを形にしたらこんな感じなのかもしれ...

ロッキングチェアに座って我が子にミルクをあげる父親の20分間。脈絡のない過去の回想を切り取って読ませるのってすごい。たまに「この一瞬を忘れたくないから書き留めたい。でも書き留めるには時間が掛かるから時間がもったいない」と思うことがある。そんな思いを形にしたらこんな感じなのかもしれない。読んでいて、夫婦だけの会話や行為、思い出がとても幸せな気持ちになった。

Posted by ブクログ

2015/12/23

言葉の豊かさとゆとりってこういうものなのかと思った。 夫婦が仲がいいのが、読んでいてとても心地よい。 お互いの興味の先に夢中になるのがとても愛おしかった。

Posted by ブクログ

2015/08/22

主人公の僕は、ロッキングチェアに座って生後6か月の娘〈バグ〉にミルクを飲ませている。 そのたった20分の間に彼の脳裏に浮かんださまざまなことを、いちいち細かく、過去に未来に想いをはせながら考えたことを書きつづったのがこの作品。 僕は週に二日、医学画像会社のテクニカル・ライターと...

主人公の僕は、ロッキングチェアに座って生後6か月の娘〈バグ〉にミルクを飲ませている。 そのたった20分の間に彼の脳裏に浮かんださまざまなことを、いちいち細かく、過去に未来に想いをはせながら考えたことを書きつづったのがこの作品。 僕は週に二日、医学画像会社のテクニカル・ライターとして勤務している。 妻のパティは広告代理店で週に三日働いている。 なんか、こういう柔軟な働き方、いいなあと、私もあたたかい日差しのなかでゆらゆら揺れている気分で思いました。 赤ん坊の鼻の描写。 清らかな、半ば透き通ったオレンジ色のその物体。 いや、本当はもちろん半透明ではないですよ。 でも、透き通るようにつややかに張り切っているその鼻が目に浮かぶようではないですか。 “僕の顔を無意識に手で押しのけただけだったが、その押し返してくる力を感じた瞬間、ぼくの〈バグ〉へのいとおしさは、また一段階アップした” わかる。わかる。わかる! 娘のことだけではない。 ピーナツバターや、色の名前や美しさ、物のかたちやその機能。 繰り返し語られる言葉の数々は、繰り返されるたびに違う一面を見せてくれる。 言葉のもつ豊かな世界を堪能させてもらう。 “ねえマイク、十九世紀の小説ってけっこういいものよ。たしかにテンポはスローなんだけれど―昔の人は読書の時間がうんとあったから―でも絶対に飽きさせないの。” ゆとりって、こういうこと事かもねえ。

Posted by ブクログ

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