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追悼私記 ちくま文庫
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追悼私記 ちくま文庫

吉本隆明(著者)

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追悼私記 ちくま文庫

858

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/
発売年月日 2000/08/09
JAN 9784480035820

追悼私記

¥858

商品レビュー

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2019/07/19

吉本隆明 「 追悼私記 」 著者が 影響を受けた人の死を受けて語った追悼文集。 「人間の死は 人間の生と同じように無惨で みじめで 悲しい」 小林秀雄、平野謙、竹内好への追悼文は 死というより、それぞれが生きていた人間像を再現している。秀逸な批評に近い。 江藤淳や学友への...

吉本隆明 「 追悼私記 」 著者が 影響を受けた人の死を受けて語った追悼文集。 「人間の死は 人間の生と同じように無惨で みじめで 悲しい」 小林秀雄、平野謙、竹内好への追悼文は 死というより、それぞれが生きていた人間像を再現している。秀逸な批評に近い。 江藤淳や学友への追悼文は ただただ 哀しい。 美空ひばり、昭和天皇、手塚治虫の追悼文まである。 江藤淳 *「妻と私」自分の胸中だけで秘めておく性質の感動 *老齢必然ともいえる前立腺肥大は 老いを認識せざるえない *遺書「心身の不自由は進み、病苦は堪え難し〜脳梗塞〜以来 江藤淳は形骸にすぎず」 学友へ「あの時代に〜クラスを共にしたのは どんな意味があったのだろうか〜君がどれだけ戦後の工業に貢献したかは 別の人が語ってくれるだろう。私は別の世でも 君とクラスを同じくしたいと切に願うだけだ。しばらくの別れだ。さようなら」 小林秀雄 については 追悼というより 小林秀雄論 *小林秀雄批評=批評する自意識の導入 *初期小林秀雄の批評原理は 理念や倫理への自己侮辱、安易や偉大さへの嫌悪 *小林秀雄の到達点=日本文学や伝統社会を理解しようとするとき 眺めたり 聞いたりすることが大事〜合理的な解釈は役立たない 小林秀雄 ドストエフスキー批評 *自意識の対象への移入をやめて 作品と伝記的な事実の解釈から ドストエフスキーの人間像を再現 *著者がドストエフスキー批評から受け取ったのは 戦争の非在、民族回帰の非在の言葉の世界 小林秀雄 本居宣長批評 *本居宣長像は 小林秀雄の自画像〜本居宣長の直観は 小林秀雄の批評原理

Posted by ブクログ

2012/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

-2005.07.11記 吉本隆明はあとがきにこんなことを記している。 「現在でも、ひととひととの関係は、あるばあい痛切-切実-でありうる。だが痛切-切実-な言葉がその関係を媒介することはありえない。それは言葉がイロニーや羞かしさを伴わないでひととひととのあいだの痛切-切実-にわりこむことが不可能になっているからだ。別の言い方をすれば、現在では言葉はその程度の信用度しかなくなっている。言葉がまったく信じられると思いこんでいるものも、言葉をまったく信じているふりをしているものも、あとを絶たないが、それこそ真っ先に消失しなくてはならない倫理のひとつだとおもえる。死の痛切-切実-はいよいよ瞬間的になってゆき、すぐに忘れられ、土砂を被せられてしまう。」 痛切-切実な感情や想いというものは、たしかにいくら言い尽くしたとしてもなおあまりあるものがある、というのはそのとおりだし、そこには言葉の限界というものがあるのかもしれない。 しかし、言葉とはあるものやことをその限りにおいて封じ込めてしまうものだし、また同時に呼び起こすものでもあろうから、どんな言葉もその痛切-切実-を覆い尽せはしないとしても、言葉を尽すことの意味が掻き消えるものでもあるまいし、記憶が<記憶を想起したそのときに作られている>とするものならば、言葉を尽くそうとしないかぎり記憶として想起することも起こりえないものとなるだろう。 たえざる想起とは、たえざる言語化に通呈するということか。 死や喪失からくる痛切-切実-な重さとは、それに耐ええないような、我が身がうちひしがれるものであってはならぬということ。その重さを受けとめきることは、たえざる想起のうちにあり、たえざる言語化のうちにあるといえようし、その瘡蓋-かさぶた-は剥がれつづけねばならないだろう。

Posted by ブクログ

2009/06/09

[要旨] 究極の人間論は追悼文にあり。中上健次、美空ひばり、手塚治虫、ミシェル・フーコー、埴谷雄高、小林秀雄、昭和天皇他、あざやかな人間論を展開する追悼文集成。今回新たに大原富枝、江藤淳各氏への追悼文を加えた決定版。 [目次] 大原富枝―いちばん鮮やかにのこる姿を偲ぶ; 江藤...

[要旨] 究極の人間論は追悼文にあり。中上健次、美空ひばり、手塚治虫、ミシェル・フーコー、埴谷雄高、小林秀雄、昭和天皇他、あざやかな人間論を展開する追悼文集成。今回新たに大原富枝、江藤淳各氏への追悼文を加えた決定版。 [目次] 大原富枝―いちばん鮮やかにのこる姿を偲ぶ; 江藤淳―最後の立ち姿のイメージ; 埴谷雄高―悲哀を悲劇にまで高めた一徹さ; 山口瞳―『現代評論』の頃; 谷川雁―詩人的だった方法; 中上健次―比類のない文学思想; 井上光晴―井上光晴の声; 今西錦司―ただ一度の出会い〔ほか〕

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