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溺れるものと救われるもの
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/ |
| 発売年月日 | 2000/06/22 |
| JAN | 9784022574916 |
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溺れるものと救われるもの
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商品レビュー
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プリーモ・レヴィは自身が体験したようなジェノサイドがふたたび起きることを危惧している。なぜならジェノサイドは見るからに悪人然とした者が実行するのではないからだ。普通の人間が手を染める可能性が常にあるからだ。プリーモ・レヴィはグレーゾーンにいた収容者の存在を強調する。また、生き延び...
プリーモ・レヴィは自身が体験したようなジェノサイドがふたたび起きることを危惧している。なぜならジェノサイドは見るからに悪人然とした者が実行するのではないからだ。普通の人間が手を染める可能性が常にあるからだ。プリーモ・レヴィはグレーゾーンにいた収容者の存在を強調する。また、生き延びた者の不純さの可能性を強調する。そのような者が実行者として予感の中に見え隠れするようだ。 本書からは人一般に対する希望を感じとることが難しい。人は環境や教育により行動や思考を大きく左右されるという事実を受け入れているからだと思うし、善人が先頭を切って亡くなる世界を見すぎたためだとも思う。にもかかわらず、彼が人に加害責任に向き合う強さや、被害者特有の罪悪感に向き合う強さを求めるとき、彼は他者への絶望と求める強さとの狭間で潰れてしまうのではないか。そんな心配をしてしまう。その自死に納得のある何かを添えてしまう。
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教養のない人間は、自分の言葉を理解できないものと物事を全く理解できないものとの区別がはっきりつかない。ヒトラー配下のドイツ人たちは、特にSSは恐ろしいほど教養がなかった。彼らは教育をうけなかったか、悪い教育を受けていた。 意思疎通の欠如、あるいは少なさに、すべてのものが同じよう...
教養のない人間は、自分の言葉を理解できないものと物事を全く理解できないものとの区別がはっきりつかない。ヒトラー配下のドイツ人たちは、特にSSは恐ろしいほど教養がなかった。彼らは教育をうけなかったか、悪い教育を受けていた。 意思疎通の欠如、あるいは少なさに、すべてのものが同じように苦しんでいたわけではなかった。それに苦しまないこと、言葉の衰弱を受け入れることは不吉な兆候であった。完全な無関心に陥ることを示していた。
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作者の死の1年前に刊行された自分が体験した強制収容所(ラーゲル)の記憶が風化・変化することの怖れにあふれた本。 ナチのユダヤ人大虐殺に対する体験していない者の反応だけではなく、自分自身の記憶の変化。「レーヴィは握りしめた拳からすり抜けていくような記憶の断片化を恐れていたのである。...
作者の死の1年前に刊行された自分が体験した強制収容所(ラーゲル)の記憶が風化・変化することの怖れにあふれた本。 ナチのユダヤ人大虐殺に対する体験していない者の反応だけではなく、自分自身の記憶の変化。「レーヴィは握りしめた拳からすり抜けていくような記憶の断片化を恐れていたのである。」(訳者あとがき) 自殺したジャン・アメリーの章では、「生きる上でのさまざまな目標は、死に対する最良の防御手段である。それはラーゲルだけに当てはまることではない。」とあるが、本人も自殺(と思われる)を選んでしまう。 ホロコーストに加担・見て見ぬふりをしたのは悪人やサディストではなく、普通の人間であることを強調しているが、現代の普通の人間から「なぜ逃げなかったのか」と問われるようになった状況への怒りと困惑。 7章の一文「今日この場で支配的な尺度で、遠い時代や場所を判断することから生まれる誤りに注意する必要がある。」というのは忘れないようにしなければならないと思った。
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