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日本霊異記 平凡社ライブラリー319
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日本霊異記 平凡社ライブラリー319

原田敏明(訳者), 高橋貢(訳者)

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日本霊異記 平凡社ライブラリー319

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2000/01/24
JAN 9784582763195

日本霊異記

¥1,430

商品レビュー

3

4件のお客様レビュー

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2011/07/17

日本霊異記関係の本はたくさん出ています。片っ端から読んでみて、一番シンプルで話題作りに(法話の材料として)適していたと思います。こんなことをやったら、あんなバチが当たるよ…その理由は単純ですが、仏教という信仰を伝える場合、特に一般民衆に弘める場合には効能(功徳)の反対側にある毒(...

日本霊異記関係の本はたくさん出ています。片っ端から読んでみて、一番シンプルで話題作りに(法話の材料として)適していたと思います。こんなことをやったら、あんなバチが当たるよ…その理由は単純ですが、仏教という信仰を伝える場合、特に一般民衆に弘める場合には効能(功徳)の反対側にある毒(バチ)も不可欠。今の日本仏教にはこの部分に遠慮があるといっても過言ではありません。当時の編纂の苦労と遊び心が今もなお、心を揺るがす内容として伝わっているのでしょう。短文でありながら物語は秀逸、今に置き換えて語ってもなかなか興味深い物語がここにあります。

Posted by ブクログ

2010/07/25

本について 著者は原田敏明。明治二六年の生まれで何度の版数を重ねているようだ。巻末の解説が特に興味深い。 概略、時代背景など 全体として簡潔、わかりやすくテンポのいい展開。まとまった説話集としては日本最古のもの。後の今昔物語などの説話集に多大な影響を与えたと思われる。まんが日本...

本について 著者は原田敏明。明治二六年の生まれで何度の版数を重ねているようだ。巻末の解説が特に興味深い。 概略、時代背景など 全体として簡潔、わかりやすくテンポのいい展開。まとまった説話集としては日本最古のもの。後の今昔物語などの説話集に多大な影響を与えたと思われる。まんが日本昔話の雰囲気を感じるのは、日本霊異記が日本の説話の土台となったからなのかもしれない。説話の中には日本書紀や古事記に見られる話もあれば、後の三宝絵詞や今昔物語に同様の話が多く引用されているものもある。平安時代に入ってから編纂されたようであるが、内容としては雄略天皇の時代(おそらくそれ以前も)から嵯峨天皇の時代まで幅広い。 登場人物など 私度僧だったと伝えられている景戒が書いたためだろうか、私度僧が多く登場するのが印象的。舞台となる場所も登場人物もその職業も様々で当時の時代が窺える。悪いこと(不当に利益を得たなど)をした人が牛になることが多い。牛は農耕の労働力として働かされるため、不当に得た利益を働いて返すのだろう。教典の中にそうした文言があるらしい。一般の人(農民など)が苦しい生活を強いられていたことがわかる。僧に対して暴力をふるったり悪口を言った人がひどい罰を受けるという話も多かった。おそらく僧に対して否定的に接する人も結構多かったのではないかと想像する。僧としては道昭、聖徳太子、行基がよく登場する。中国天台の智顗についても高名な僧として触れられている。教典としては法華経が多く登場する。法華経を冒涜した人の口が曲がるという話がたびたび登場する(法華経の中に実際にそういう記述があるようだ)。 因果応報 現世に限らず前世や来世にまたがって因果が働いていると強く説いている。貧乏な人は前世で悪事を働き、裕福な人は前世でよい行いをした、というとらえ方がよくわかる。前世の報いで障害を持って生まれてくるという話も多い(時代を考えると仕方ないが)。因果や宿世というものが人の力では抗いがたい大きな存在だと感じていたのだろう(平安貴族が感じていたと思われる、抗いがたい受け身的な宿世を思い出した)

Posted by ブクログ

2010/01/01

講談社学術文庫では原文+解説で読めるのだが、平易に現代語訳された平凡社ライブラリで読了。 蝉丸P のニコニコ説法のうち、「煩悩」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm6390012)を見て、興味を持って読んでみた。現存する日本最古の説話集で、主に奈良...

講談社学術文庫では原文+解説で読めるのだが、平易に現代語訳された平凡社ライブラリで読了。 蝉丸P のニコニコ説法のうち、「煩悩」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm6390012)を見て、興味を持って読んでみた。現存する日本最古の説話集で、主に奈良時代に流布していた仏教説話を平安初期にまとめたもの。平安中期に編まれた今昔物語集に採録された説話も多く載っている。 実は中国の捜神記のようなものをイメージしていたのだが、残念ながらかなり違っていて、「いかにも仏教説話」というような類型的な話が大半。時の権力者におもねった記述があったり、無理矢理なご都合主義的解釈があったりするのは時代の制約というものか。

Posted by ブクログ

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