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市場主義の終焉 日本経済をどうするのか 岩波新書
770円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2000/10/20 |
JAN | 9784004306924 |
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市場主義の終焉
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市場主義の終焉
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商品レビュー
3.3
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2000年刊行。著者は京都大学経済研究所特任教授、兼立命館大学政策科学研究科教授。◆何というか、内容にしっくりきた書である。特に、①市場経済を権力と国家によって社会工学的に設計されたものとみる(ジョン・グレイ)立場の紹介(⇒自然発生的に生まれるものではなく、放任により運営されるわけではない。勿論、制度の長所に限界を持つ)、②自由競争の放置が一握りの勝者と圧倒的多数の敗者とを生む結果、競争の自由が徐々に失われ、喪失に。③「不平等があるからこそ懸命に働く」という自由主義原理主義には、前提条件が必要。 働くことで利益が得られると感じられる社会というもの。頑張っても収入が上がらなければ、どうして頑張ることができるだろうか。そして、頑張らなくても資本・資産で優遇されている存在がある中で、どうして頑張れようか(ただし、競争条件の均質化において重要な、教育・医療・税その他による所得再分配機能のうち、所得再分配軽視の叙述は見受けられる)。④一方、IT化に関し、金融・資本の移動の面から捉える視座。◆ただし、米経済の好調が実はバブルであったことは捉まえられていない。 ◆備忘録。リスクテイクのための福祉。再教育支援、転職支援目的の補助金・税投入拡大が例示。他には?。起業支援?。起業失敗・事故・疾病に関する各種保険制度?。
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バブルの時期に就職をして、その後いろいろあって転職もしたけれど、基本的に就職活動に何の苦労もなかった、そんな僕には、今の学生たちがどんなに苦労しているかが実感としてわいてこない。いったいこの10年で何が起こったというのだろう。そしてこれからの世の中はどんなふうに変わっていくのだろ...
バブルの時期に就職をして、その後いろいろあって転職もしたけれど、基本的に就職活動に何の苦労もなかった、そんな僕には、今の学生たちがどんなに苦労しているかが実感としてわいてこない。いったいこの10年で何が起こったというのだろう。そしてこれからの世の中はどんなふうに変わっていくのだろう。そんなことを考えてみたくてこの本を手にした。ズバリこれは正解でした。経済の基礎的知識の全くない私にも、十分に読み進めることができました。身内には新しく得た知識をすぐ話したくなるほど。もっとも、ここでその内容を説明しろと言われても、そこまでこなれてはいないのですが。まあ、恥をしのんでここで私の無知ぶりを公開すると、以前「朝まで生テレビ」だったかで田原さんが「じゃあ、あなたはサッチャーをやるつもりなんですか?」なんてことを言っていた。そのとき僕は何を言ってるのかさっぱり分からなかった。それが本書を読んでようやく(ある程度)理解できた。サッチャーが何でも民営化し、市場の自由に任せていったことで、医療や教育が荒廃していった。それに国民が我慢できなくなって、ブレア体制に変わっていった。いまや、ヨーロッパの多くの国では過去のものとは違う社会民主主義の道(第三の道)を歩んでいる。環境問題についても積極的に取り組んでいる。原発は完全に廃止する方向に進んでいる。なのに今の日本はどうなっているのだろう。アメリカは日本とは対照的に好景気が続いているそうだ。(これを書いてから大分経つので、今やアメリカ経済も落ち目になっているようだけど。)その原因の一つは、情報技術(IT)革命をいち早く進めたからだろう。日本もそれに負けじと、IT、IT、と叫んでいる。それが唯一の景気回復策のように。何かもっと重要なことを忘れているように思う。そして、COP6では日本とアメリカがヨーロッパ諸国によりうったえられている厳しい二酸化炭素排出規制を反対し続けた。経済の発展のために。何か間違っているように思う。いつも言うことだけど、本当に便利なことはよいことなのだろうか。それはすべてに優先されるべきことなんだろうか。本書を読むことで、私たちがこれからどんなふうに生きていけばよいのかのヒントが少し得られたように思う。おそらく、市民中心のNPOなどが、もっともっと活躍する場が増えていくことだろう。いまその萌芽がいろんなところで見え始めている。
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堤未果『㈱貧困大国アメリカ』を読んで以来の面白い本。これは良かった。 グローバル化や社会システムなどわりと大きい話が多かった。著者の広い見識だけでなく、生き様までも伝わってくる。
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