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裏日本 近代日本を問いなおす 岩波新書
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裏日本 近代日本を問いなおす 岩波新書

古厩忠夫(著者)

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裏日本 近代日本を問いなおす 岩波新書

770

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 1997/09/22
JAN 9784004305224

裏日本

¥770

商品レビュー

3.6

12件のお客様レビュー

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2021/01/07

裏日本という単語自体は初耳だったが、日本海側に対してもっていたイメージは裏日本そのものだった。しかし、過去には日本海側の方が豊かであった。日本海域に対するまなざしは現在に束縛されている。歴史を知ることで現在から解放してはじめて、日本海のポテンシャルは開かれる。

Posted by ブクログ

2021/01/06

・表の発展のために裏が必要とされていた ・北前船の寄港地として、また北海道との交易により栄えた時代があった。西洋船の普及や鉄道輸送に切り替わると衰退していった。 ・富国強兵の原資は地租。明治20年では政府税収2/3を担っていた。裏日本が捻出した利益を太平洋側に投資する構図。 ・労...

・表の発展のために裏が必要とされていた ・北前船の寄港地として、また北海道との交易により栄えた時代があった。西洋船の普及や鉄道輸送に切り替わると衰退していった。 ・富国強兵の原資は地租。明治20年では政府税収2/3を担っていた。裏日本が捻出した利益を太平洋側に投資する構図。 ・労働力も工業化に伴い裏日本から捻出を余儀なくされた。先述の米に限らず、ひいては電力までも ・大正に入るとウラジオストクとの交易が盛んであった福井の敦賀港が栄え、新潟港を逆転する。 ・明治29年に新潟で大災害が発生し致命的な被害が発生するも国は冷淡な対応。県民に意識が芽生える。 ・治水や港湾、鉄道の整備などの点で国の援助の少なさに不満が噴出。ここで県議から地理的要因としてではなく地域格差を含むニュアンスで使われたのが裏日本の始まりとして事実に残る。明治38年 ・「資本的表日本と民衆的裏日本」など日本海の扱いや展望について様々な言論が飛び交う ・上越線の使命は新潟経由で満州国と東京を結ぶため。まさに国家戦略によって敷かれた路線 ・北海道、満州、朝鮮などへ多くの裏日本民が成功を祈願して渡っていった。満州国の建国は裏日本にとっての飛躍の機会であり、日本海湖水化をイメージすることで裏日本からの脱却を図ろうと期待した。 ・裏日本という言葉が反応されるようになった高度経済成長期には、太平洋ベルトに傾斜がかかりまたも裏日本は置き去りにされた。 結局のところ、日本の成長は裏日本なくしてなかったことには変わりないが、犠牲への対価があまりに少なく、その差別されてきたという意識を過去からずっと引きずることで裏日本イデオロギーは形成されてきた。さらには原発など面倒なものを押し付けられたり、とにかく損な役回りを今も果たしている。

Posted by ブクログ

2016/10/15

「裏日本」という言葉は差別的ニュアンスも含むとして1960年頃から既にNHKでは用いられなくなった。しかし、筆者は、この言葉を使って色々な分析を試みることで、明治以来の近代日本のあり方を問い直している。

Posted by ブクログ

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