商品詳細
内容紹介 | 内容:早蕨. 宿木. 東屋. 源氏のしおり 瀬戸内寂聴著 |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1998/02/27 |
JAN | 9784062521093 |
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源氏物語(巻九)
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源氏物語(巻九)
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匂宮が宇治の八の宮の娘、中の君を都に迎え、薫が今上帝の女二の宮と結婚。 薫は匂宮が中の君を引き取ったあとも、大君を忘れられず、中の君に言い寄るのですが、中の君は困り、異母妹の浮舟のことを大君によく似ていると薫に話します。浮舟を垣間見た薫は弁の尼に仲立ちを頼むことに。 浮舟は、母親の再婚相手の連れ子だということで縁談が駄目になり、母親とともに中の君のところに身を寄せます。そこで匂宮に言い寄られてしまいます。 寂聴による源氏のしおりには、中の君や八の宮、常陸の守などいろいろな人物の性格など紫式部の描写の巧さが解説されています。私は寂聴は触れていないけれど、浮舟の母親の心情が細かく描かれているところや、薫の中の君に対する世話焼きなど、紫式部の母としての面がみられるような気がしました。巻八にも玉鬘の姫君たちの結婚に頭を悩ませている様子が細かく描かれていました。どこのお宅も悩んで気を揉むのでしょうね。自分で見つけてくるわけにいかないし、結婚できなかったら親亡き後の暮らしが成り立たないです。考えてみたら、つい何十年か前まで、女性は似たような状況でしたね。 寂聴先生は、薫のことについて、「女二の宮の降嫁を迷惑らしくいいながら、…得意に思っている」「女房に手をつけ、…女房を見下げていて…性欲の処理にしか利用していない冷たさ」「浮舟に、恥をかかすような質問や態度をとる傲慢さ」が書かれているとしています。 確かに。でも、源氏よりはいいんじゃない…?源氏は酷かったです。私はぼんやり本を読んでしまう方ですが、その私があんなにツッコミいれた人物はないです。匂宮は正真正銘、色事についても、源氏の嫡流って気がしますが、考えてみたら、薫は柏木の息子でした。そのわりには、柏木みたいに考えなしでもなく、源氏物語のなかでは、かなり良いのではないでしょうか。 平安では男性の女性にたいしての態度はやはり、女性はよほど高貴でもない限り見下げられていて、好きに扱っていい感じだったのか。夕霧だって柏木の未亡人(皇女…高貴だよ!)をむりやり嫁にしましたし。どんな男性も見せるそういう態度を、紫式部はただ仕方がないと受け入れず、「それはどうなのか?」と思う。だから、薫が好感がもてる登場人物でも、男のそういう一面を描いたのだということでしょうか。 源氏物語のなかでは、女性に恋愛の主導権は全くなく、良い感じに描かれている女君は男に委ねるタイプがほとんど。そのなかでも、空蝉と宇治の大君は自分をしっかり持っており、流されなかった珍しいタイプでした。平安の女性たちはこの二人をどうみたのか、気になります。
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引き続き、薫(光源氏の息子)と匂宮(光源氏の孫)の物語。 優柔不断で女性に奥手な薫と行動的で女性に積極的な匂宮が対照的に書かれています。 2人とも勧められた結婚をしますが、宇治の姉妹に恋焦がれています。特に、薫の心情が中心的に書かれています。続きが気になります。
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薫は、品行方正・好青年の印象だったけど 寂聴さんの解釈では、まあまあ…あらあら これって、田辺源氏や、林源氏じゃ また解釈が違ってくるんだよね(^_^); 匂宮だって移り気だけど、いい人に描かれていてもいいよね
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