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長谷川恒男 虚空の登攀者 中公文庫
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長谷川恒男 虚空の登攀者 中公文庫

佐瀬稔(著者)

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長谷川恒男 虚空の登攀者 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論社/
発売年月日 1998/05/18
JAN 9784122031371

長谷川恒男 虚空の登攀者

¥1,026

商品レビュー

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10件のお客様レビュー

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2023/02/13

ハセツネカップで名前だけ知っていた人。御岳山の上にも石碑があってとても気になっていた。どんな人生を歩んだかがよく分かって読み応えがあった。意外と薄い本のため、最後の方の山登りは一つ一つを書いてはいないが、スピード感があっていいか。自分の知らない昭和の熱気ある日本山岳史の一端を知る...

ハセツネカップで名前だけ知っていた人。御岳山の上にも石碑があってとても気になっていた。どんな人生を歩んだかがよく分かって読み応えがあった。意外と薄い本のため、最後の方の山登りは一つ一つを書いてはいないが、スピード感があっていいか。自分の知らない昭和の熱気ある日本山岳史の一端を知ることができた

Posted by ブクログ

2021/10/06

長谷川恒男の名は彼が、三大北壁を冬季単独登攀したときにリアルタイムで知っていた。しかし、それがどれ程の偉業であるかは今更ながら本書で初めて知った。著者佐瀬稔の筆致も素晴らしい。ベビーブーマー世代、一貫して8百万人の1人という時代背景をベースにして長谷川の山への傾倒を辿ってゆく様は...

長谷川恒男の名は彼が、三大北壁を冬季単独登攀したときにリアルタイムで知っていた。しかし、それがどれ程の偉業であるかは今更ながら本書で初めて知った。著者佐瀬稔の筆致も素晴らしい。ベビーブーマー世代、一貫して8百万人の1人という時代背景をベースにして長谷川の山への傾倒を辿ってゆく様は、それぞれの時代に応じた登山熱を分析してくれている。三大北壁の登攀そものは案外あっさり書かれているが、それは長谷川自身の書へのリスペクトだろうと推測する。

Posted by ブクログ

2021/09/26

長谷川恒男は、1947年生まれ、谷川岳でクライミング技術を磨き、1973年に第2次RCCによるエベレスト登山隊のサポート隊員として活躍(登頂後衰弱した加藤保男らを救助したが、自分は見捨てられたと思い込み、その後単独行へ拘るようになったという)し、1977~79年に世界初のアルプス...

長谷川恒男は、1947年生まれ、谷川岳でクライミング技術を磨き、1973年に第2次RCCによるエベレスト登山隊のサポート隊員として活躍(登頂後衰弱した加藤保男らを救助したが、自分は見捨てられたと思い込み、その後単独行へ拘るようになったという)し、1977~79年に世界初のアルプス三大北壁(アイガー、マッターホルン、グランド・ジョラス)冬季単独登攀、南米アコンカグア南壁(新ルート)の冬季単独初登攀を果たす。その後、日本で初めてアルパインガイドを職業として確立する一方で、ヒマラヤのダウラギリⅠ峰、ナンガパルバット、エベレスト(3回)に挑戦しながらいずれも敗退し、1991年に当時未踏のウルタルII峰(7,388m)で遭難死した世界的クライマーである。 本書は、スポーツや社会問題を扱った作品を多数執筆したノンフィクション作家・佐瀬稔(1932~98年)氏による長谷川の評伝である。1994年出版、1998年文庫化。 私はノンフィクション物が好きで、これまでにも、登山や極地行としては、世界的なロングセラーの『世界最悪の旅~スコット南極探検隊』や『エンデュアランス号漂流記』から、植村直己、山野井泰史(チョ・オユー南西壁単独初登)・妙子(女性初のグランド・ジョラス北壁ウォーカー稜冬季登攀)夫妻、竹内洋岳(日本人初の8,000m峰全14座登頂)などを描いた本を読んできた。そして、本書を含めた、それらの作品に描かれているのは、「人間の存在そのものが、そもそも許されていない」場所、「死は必然であり当然であり、生は単なる偶然(僥倖)でしかない」場所(この表現は、本書の中に繰り返し出てくる)で悪戦苦闘する人間の姿である。 何故、クライマー・冒険家と呼ばれる人たちは、そのような場所に自ら進んで身を置き、かつ、一つの目標を果たすと、次に更に難しい目標に挑み続ける(そして、長谷川や植村を含む少なからぬ人が還らぬ人となる)のか。。。「あとがき」には、著者が、世界最高のクライマーのひとりであるイタリア人のラインホルト・メスナー(1944年~/1986年に人類史上初の8,000m峰全14座無酸素登頂)にインタビューをしたときの次のような言葉が記されている。「死は生の一部だと思います。死が生全体を支配している。死があるからこそ生きていられる。だから、小市民が好むような生き方はしたくない。一度しか生きられないのだから、自分の好きなことを貫きたい。アルピニズムは、スポーツの埒外にあります。自分を表現するという意味で、むしろ芸術に近い・・・」 小市民たる自分には想像の及ばない世界ではあるが、長谷川も同じように生きざるを得なかった、非凡なクライマーだったのだ。 世界のクライミング史に名を残した長谷川の43年の記録である。 (2021年9月了)

Posted by ブクログ

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