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愛しすぎた男 扶桑社ミステリー
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愛しすぎた男 扶桑社ミステリー

パトリシア・ハイスミス(著者), 岡田葉子(訳者)

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愛しすぎた男 扶桑社ミステリー

683円

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 扶桑社/
発売年月日 1996/10/30
JAN 9784594020996

愛しすぎた男

¥683

商品レビュー

3.3

6件のお客様レビュー

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2010/05/28

熱烈な想いは現実を離…

熱烈な想いは現実を離れ一人歩きを始めていた。デイヴィッドは愛するアナベルとの結婚を夢見ていた。が、仮想世界での恋愛が破綻した時、彼の破滅が始まった。ストーカーものです。怖いです。

文庫OFF

2026/01/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

本作はしばしば「ストーカー小説」として紹介されるが、その認識には少しのズレがあるように感じる。普段抱えるであろう身近な感情が、制限なく膨らんだときに何が起こるかという過程であり、その身近さゆえに心がざわつく物語だと思う。 エフィについて。彼女は「いい子」として描かれる。だがそれは、恋愛的欲望の対象にならない場合には、関心の外にしか存在しないいい子である。気のない相手から向けられる視線や好意が、どれほど残酷に作用するか。その描写は現実的で、読む側の身に覚えを静かに刺激する。意図せぬ相手からの好意を疎ましく思うとき、人間はこんなにも傲慢で残酷なのかと見せつけられる。 デイブがエフィに向ける評価の辛辣さは、同時にアナベルから彼自身へも向っていくのだが、デイブはそれを直視できない。デイブが執着しているのは、アナベルその人というより、アナベルという理想の箱であるように見える。その中身は早い段階で妄想に置き換えられ、彼は自分自身の欲望と自己愛を見つめ続けている。自己愛と向き合ってるのだからアナベルの意見ですら外部入力で受付付加となる構造なのだったのか。 --- ここから「太陽がいっぱい」との比較あり --- トム・リプリーは行動そのものが逸脱している。だから、「なぜ」彼はそうしたのか・そうせざるを得なかったのかを考える。そしてその先で、彼の孤独と喪失に触れ、美しい地獄へとたどり着いてしまう。そこは美しい物語としての終焉である。 一方デイブの動機は分かる。「なぜ」そうしたかが分かる。しかもその動機が自分のすぐ隣にある些細なことだと訴えかけてくる。自分の日常の隣に地獄が見えてしまう。そこはあまりに近く、肌に冷たい異質感を残す。 どちらの地獄もおいしいです。みんな違ってみんないいやで

Posted by ブクログ

2022/06/19

アメリカの作家パトリシア・ハイスミスの長篇ミステリ作品『愛しすぎた男(原題:This Sweet Sickness)』を読みました。 『見知らぬ乗客』に続きパトリシア・ハイスミスの作品です。 -----story------------- ニューヨーク郊外の紡績会社に勤める技術...

アメリカの作家パトリシア・ハイスミスの長篇ミステリ作品『愛しすぎた男(原題:This Sweet Sickness)』を読みました。 『見知らぬ乗客』に続きパトリシア・ハイスミスの作品です。 -----story------------- ニューヨーク郊外の紡績会社に勤める技術者デイヴィッドにはささやかな夢があった。 「愛する人アナベルと結婚したい」という夢。 しかし、あまりにも熱烈な彼の想いは、現実を離れ、一人歩きを始めていた。 彼は、週末ごとに下宿を出て、誰もしらない一軒家で過ごしながら、愛する人アナベルとの結婚を夢見ていたのだが…。 仮想世界での「恋愛」が破綻したとき、デイヴィッドの破滅がはじまった! いま話題の「ストーカー」(追跡者)の世界を内側から描いた名手ハイスミスのノンストップ・サスペンス。 ----------------------- 1960年(昭和35年)に刊行されたパトリシア・ハイスミスにとって6冊目となる長篇作品です。 貿易会社で働くデイヴィッド・ケルシーは、優秀な技術主任だった… 下宿の女主人マッカートニー夫人からは理想的な青年として敬愛されていた、、、 散歩の帰り、アンディという店に立ち寄ると、同じ下宿に住む女性エフィから声をかけられるが、デイヴィッドは全く関心を示さない… なぜなら彼にはアナベルという美しい女性しか目に入らないからなのである。 アナベルは既に結婚していたが、デイヴィッドは週末になるとウィリアム・ノイマイスターという偽名で手に入れた郊外の秘密の家で過ごし、アナベルとの結婚生活を夢見ていた… やがてアナベルに子どもができたという知らせを受け取るが、それでもデイヴィッドは幾度も手紙を書き、電話をかけ、ついには彼女の家へ訪ねていく、、、 アナベルの夫ジェラルドは、こうしたデイヴィッドの行為にうんざりしていた… ある週末、デイヴィッドが秘密の家で過ごしているとジェラルドがやってきた……。 デイヴィッドは、行き場のない状況に追い込まれる一方で、ますます妄想の世界に入り込んでいく……。 頭脳は優秀で聖人と呼ばれるほど生真面目だが、自己中心的に考え、思い通りに女性を支配することしか考えていないデイヴィッド、一方で、優柔不断で曖昧な受け答えをするアナベル… まさに現実的にありそうな設定ですよね。 60年以上前の作品ですが、ストーカーという、非常に今日的な題材が扱われていることに驚きましたね… 冒頭から緊迫したサスペンスが展開され、人間関係におけるちょっとしたズレが原因で、心の奥底に押し込めていた妄想が、ゆっくりと現実世界に溢れ出し、じわじわと恐怖の淵に追い込まれていく展開が愉しめました、、、 主人公・デイヴィッドの自己中心的な行動には共感できないのですが… デイヴィッドの視点で進行する物語に、どんどん惹き込まれていき、まるで自分自身に起こっていることのように読み進めましたねー このあたりは、パトリシア・ハイスミスの巧さなんでしょうね。面白かったです。

Posted by ブクログ

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