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能の物語 講談社文芸文庫
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能の物語 講談社文芸文庫

白洲正子(著者)

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能の物語 講談社文芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1995/07/10
JAN 9784061963290

能の物語

¥1,540

商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2010/05/28

能の謡曲は様々な古典…

能の謡曲は様々な古典の知識が必要とされて決して読みやすいものではありません。しかし、この『能の物語』は謡曲が端正な現代日本語に翻訳されていて能の世界に素人でもアクセスしやすくなっています。能楽自体は総合芸術でありますが、謡曲だけでも文学としてとても面白いものです。能の物語に興味を...

能の謡曲は様々な古典の知識が必要とされて決して読みやすいものではありません。しかし、この『能の物語』は謡曲が端正な現代日本語に翻訳されていて能の世界に素人でもアクセスしやすくなっています。能楽自体は総合芸術でありますが、謡曲だけでも文学としてとても面白いものです。能の物語に興味を持ちながらも二の足を踏んでいた方はこの本から始めたらいかがでしょうか。

文庫OFF

2020/04/04

白洲正子 「 能の物語 」 舞台芸術の能を物語として意訳した本。 能のモチーフ、物語の基本形、「幽玄」や「無常」の意味は わかりやすかった。「間」はこの本では理解できなかった。「井筒」 「敦盛」「隅田川」など 有名な演目ほど 物語としては 単純で 単調に感じた 「鵺」「葵の...

白洲正子 「 能の物語 」 舞台芸術の能を物語として意訳した本。 能のモチーフ、物語の基本形、「幽玄」や「無常」の意味は わかりやすかった。「間」はこの本では理解できなかった。「井筒」 「敦盛」「隅田川」など 有名な演目ほど 物語としては 単純で 単調に感じた 「鵺」「葵の上」など化け物系 「頼政」「清経」など源平系 「大原御幸」は 物語として 面白かった 能のモチーフ、物語の基本形 *能=神様が現れて、人々に祝福をあたえ、平和を祈り、五穀のみのりを約束する民俗芸能 *翁=長寿と幸福を象徴する神様→翁が能の本質を語っている *基本形=主人公は ほぼ 幽霊〜生前に思い残している→救いを求める→お祈り→成仏 著者より *能は、舞台の上で舞って、初めて完全な芸術となる *本書を読んだだけで 能を知ったと思わないでほしい〜本書は 舞台へ いざなうための 橋掛り 井筒=女の幽霊 *伊勢物語〜在原業平の妻=筒井筒の女=幽霊 *この世の無常と愛の永遠 鵺(ぬえ)=化け物 *平家物語〜源頼政に退治された鵺の亡霊 *鵺であっても生あるもののために祈る〜草木すら成仏する 頼政=源頼政(武士)の幽霊 *平家物語〜宇治は京都と奈良の中間→夢うつつの境にある この世と似ている→うたかたのような世の中に無益な戦いをする人間は あわれ *辞世の句「埋れ木の花咲くこともなかりしに〜」〜埋れ木に終わることなく 花も身もある武士 二人静=女の幽霊 *源義経の妾 静→ 静の幽霊と その分身 *栄枯盛衰は世のならいと思えば、満開の桜が散る自然の移り変わりと変わらない 葵の上=女の幽霊 *源氏物語〜六条御息所の憑き物 *この世は電光石火のように、はかなく消える かりそめの世界 敦盛=平敦盛の幽霊〜平家物語〜熊谷直実が 17歳の平敦盛を討つ→世の無常を感じ→出家 清経=平清経→清経の幽霊 *平家の凋落→清経の入水自殺 *平家の栄華の空しさ、人間の命のさかなさ〜人生の無常が身にしみて、何も思い残すことはない 大原御幸=平徳子(平清盛の長女) 女院 *平家物語 *六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上)を体験しても、生死の巷をさまよっても、人間は簡単に悟れない *むしろ悟れないところに 人間的な弱さと優しさがある *天人の五衰=天人さえ衰亡をまぬがれない

Posted by ブクログ

2017/06/19

能の世界に深く関わっていた白洲正子が、有名所のお話をわかりやすく記したもの。 初見でも理解しやすいように、舞台では語られないサイドのお話や歌の解説なども交えていてとても読みやすくなっています。日本に伝わる名作物語集として読むことができるほど。 「葵の上」「安宅」「敦盛」やらいろ...

能の世界に深く関わっていた白洲正子が、有名所のお話をわかりやすく記したもの。 初見でも理解しやすいように、舞台では語られないサイドのお話や歌の解説なども交えていてとても読みやすくなっています。日本に伝わる名作物語集として読むことができるほど。 「葵の上」「安宅」「敦盛」やらいろいろ。 それにしても源平時代のお話が多いのが印象的でした。後に「平家物語」「義経記」など色々作られていっただけあって、日本人の心に訴えかけるものがあるのでしょうか。また、「安宅の関」など明らかに作り話であっても、そういった創作意欲をわかせた彼らの存在の大きさを感じました。 能舞台でちゃんと見たことはありませんが、まずはここに収録されていたお話から、能の世界を覗いてみたく思います。

Posted by ブクログ

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