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外科の夜明け 防腐法 絶対死からの解放 地球人ライブラリー009
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館/ |
発売年月日 | 1995/01/10 |
JAN | 9784092510098 |
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外科の夜明け
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外科の夜明け
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麻酔をしない手術を思い浮かべてほしい。 消毒がされていない部屋と器具で、血まみれの白衣を着た術者に手術をされる危険を考えてほしい。 今では当たり前の麻酔や消毒の発想というものが19世紀後半まで無かったのだ。 それでも手術はされるから、当時の外科手術では、患者の痛みを訴える絶叫...
麻酔をしない手術を思い浮かべてほしい。 消毒がされていない部屋と器具で、血まみれの白衣を着た術者に手術をされる危険を考えてほしい。 今では当たり前の麻酔や消毒の発想というものが19世紀後半まで無かったのだ。 それでも手術はされるから、当時の外科手術では、患者の痛みを訴える絶叫を無視しつつ、如何に早く手術を終えるかが大事であった。 マサチューセッツ総合病院(アメリカの超有名病院)で1843年に行われたある男の舌癌の手術描写が物凄い。 麻酔無しで舌をちょん切るのであるからして、患者は椅子に座って後ろの助手に頭を抱きかかえられる。患者の出した舌を術者は素早く切る。当然患者は絶叫。術者はそれを無視して焼きごて(!)を当てて止血。患者はますます絶叫するがその間背後の助手に押さえつけられているのである。 いやはや…。 麻酔はウエルズ、モートン、ジャクソンという3人の男たちによって手術に応用されるようになった。もちろんその恩恵は計り知れないのだが、彼ら3人とも非業の死を遂げてしまうのが悲しい。 ついで消毒。 当時の出産は正に命がけである。赤ん坊を取り出すのに、術者は手なんか洗わないから、産婦が死んでいく、死んでいく。 細菌感染による敗血症は、産科のみならず多くの手術につきまとう宿命のようなものであった。 そこに「手洗い」を導入したのがウイーンの医師ゼンメルワイス。画期的な死亡率低下をもたらしたものの、彼の偉業は生前に活かされること無く、次代の医師に引き継がれて後普及した。 19世紀当時の手術風景のおぞましさと同時に、その発展に寄与した勇気ある医師と患者たちの苦闘に感動すること保証できる本である。 尚、この本が出版されたのは1957年。 本書は読みやすいが、抄訳なのが残念。 全訳は、へるす出版から「近代医学のあけぼの―外科医の世紀 」として出ています。
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300年ほど前、医師が患者の診察に当って力を入れたのは、患者の症状と診断よりも、懐具合の正しい判断であった。
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Das Jahrhundert der Chirurgen(1956年、独)。 近代外科の黎明期について描かれた、ドキュメンタリー風の科学史。全身麻酔法の発見、「細菌感染」という概念の確立、人類最初の腎摘出術や心臓手術の経緯などが、抜群の臨場感で描かれている。未知の領域に挑んだ医...
Das Jahrhundert der Chirurgen(1956年、独)。 近代外科の黎明期について描かれた、ドキュメンタリー風の科学史。全身麻酔法の発見、「細菌感染」という概念の確立、人類最初の腎摘出術や心臓手術の経緯などが、抜群の臨場感で描かれている。未知の領域に挑んだ医師たちの様子が、リアルに伝わってくる。ある者は成功者として歴史に名を残し、ある者は真実に到達しているにも関わらず、敗残者として社会から抹殺されてしまう。救世主と讃えられるか、冒涜者と罵られるか、その差は実に紙一重。ゆえに、今日では大家として知られている人物でさえ、成功が確信できるまでは、最悪の予想に怯え続けていたことが分かる。 『手術の正当性を証明してくれるのは、ただ成功しかない』 ここで出てくる外科医の苦悩は、そのまま現在の後継者たちにも当てはまるのだろう。進歩という言葉がもつ重みを実感する一冊。世界16カ国で翻訳されている。
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