「日本国憲法」を読み直す

井上ひさし(著者), 樋口陽一(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 1994/01/20
• JAN: 9784062067393

商品レビュー

2013/08/05

憲法学者・樋口陽一氏と井上ひさし氏の対談集。巻末に日本国憲法の全文あり。20年前に行われたものだけれど、お二人の懸念や指摘が現実になっている怖さを感じる。

僕は特に憲法の前文が好きだ。
「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。」
「これは人類普遍の原理であり、この憲法はかかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。」

改憲論者はここが気に入らないのでしょうけれどね。自民党の草案なんかはこの理念に明らかに反している。