商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 1993/06/08 |
| JAN | 9784480080806 |
- 書籍
- 文庫
ツァラトゥストラ(下)
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ツァラトゥストラ(下)
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
ニーチェはよくわからない。表現が遠回しで、何を言ってるかがまずわからないし、ざーっと通読したあとも、総合的になにをいわんとしているかもよくわからない。 でも、なんかありそう。単に読み捨てるわけにはいかない気がする。そこで、須藤訓任、森一郎、村井則夫、フィンクなどの本を読んでみまし...
ニーチェはよくわからない。表現が遠回しで、何を言ってるかがまずわからないし、ざーっと通読したあとも、総合的になにをいわんとしているかもよくわからない。 でも、なんかありそう。単に読み捨てるわけにはいかない気がする。そこで、須藤訓任、森一郎、村井則夫、フィンクなどの本を読んでみました。すると、その懐の深さに感嘆することができました。いまは、ハイデガーのニーチェ講義を再読中。ニーチェをある程度深めたいと思います。ハイデガーのニーチェ論はやまほどあるのでどこまで追っかけられるかわからないけど、少なくとも全集6-1、6-2巻、杣道のニーチェ論、講演論文集のツァラトゥストラは誰か、Was heisst Denkenあたりは読みたい。そのあとはドゥルーズの『ニーチェと哲学』か…。ちなみに、著作の概観には、人類の知的遺産ニーチェ(山崎庸佑)が便利です。 そういえば、ニーチェ全集別巻のフィンク『ニーチェの哲学』が、ブクログで検索しても出てこないんです。だから感想を書けなくて残念。ハイデガーのニーチェ論をベースに、でもそれに対抗するかたちで遊戯の宇宙論を打ち出そうとしたフィンク。ツァラトゥストラを中心にしてますが、それだけでなくて前期から晩年まで幅広く紹介・解釈していて、勉強になりました。【2025年6月6日読了…ちなみにフィンクのニーチェの哲学は2025年9月4日読了】
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おお、ツァラトゥストラよ、お前はいったい何者か。 比喩に比喩を重ねて語る、まるで魔術のように人を困惑させ驚かす。 読む者がそれを理解しようとするまいとまるで関心がないかのごとく。 しかしその不可解と思える比喩に慣れれば慣れるほど、 お前の云いたいことが何やら滲み出てくるのはなぜな...
おお、ツァラトゥストラよ、お前はいったい何者か。 比喩に比喩を重ねて語る、まるで魔術のように人を困惑させ驚かす。 読む者がそれを理解しようとするまいとまるで関心がないかのごとく。 しかしその不可解と思える比喩に慣れれば慣れるほど、 お前の云いたいことが何やら滲み出てくるのはなぜなのか。 おお、ツァラトゥストラよ、何がお前をそれほどまでに突き動かすのか。 既成概念にしばられ、従順な生き方しかできない羊たちを容赦なく鞭打ち、 それを支配する神や王すらその存在を認めない。 倒れる者はさらに突け、転がり落ちるものは放っておけといい、 自ら生きる意思をもたないものを罵倒する。 おお、ツァラトゥストラよ、お前の云うことは世間の逆ではないのか。 肉欲や我欲を生きる基本として積極的に肯定し、 一方で節約や節制や道徳をあざ笑い、 理性とかイデアとか神とかメタフィジカルなものを否定し、肉体こそが基本だという。 愛するものや友こそが実は敵なのだという。 おお、ツァラトゥストラよ、お前の云うことは本当は正しいのかも知れない。 自分で善悪を判断し、自分自身に従って生きる人間がいかに少ないことか。 自ら辛苦のなかに飛び込む勇気のある人間がいかに少ないことか。 この大地に立って強く生きようとする人間がいかにいないことか。 嬉しいときにも踊らず、正しいことにも然りと云うことがない。 おお、ツァラトゥストラよ、この現代とてお前の時代と同じかも知れない。 科学工業技術を鵜呑みで受け入れ、原子力をも無批判で受容し、 経済成長のみが国を救うなどと思い込み、 支配者に踊らされるばかりの従順な人間たち。 だからこの世の中は矛盾だらけで堕落してしまったのかも知れない。 しかし、しかし・・・・。 やっとの思いで読み終えた さる読者某はこう語った。
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善意を徹底的に極めて生きてみないとこの本の真の面白さはわからない。その先どうするか?という問いに対するニーチェの答えだから。最後の方はかなり月並みな結論になっているのが少し残念だが、彼は誠実さや優しさにメスを入れつつ、しかし最終的にはこれを読む人は誠実でないといけない、という矛盾...
善意を徹底的に極めて生きてみないとこの本の真の面白さはわからない。その先どうするか?という問いに対するニーチェの答えだから。最後の方はかなり月並みな結論になっているのが少し残念だが、彼は誠実さや優しさにメスを入れつつ、しかし最終的にはこれを読む人は誠実でないといけない、という矛盾した縛りが実はある。
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