小僧の神様 講談社青い鳥文庫

志賀直哉【作】, 井上正治【絵】

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 1993/04/15
• JAN: 9784061473775

商品レビュー

2010/05/28

小僧の神様は子供の頃…

[文庫ＯＦＦ]

小僧の神様は子供の頃に読んで感動して、大人になってから読んで、その卓抜な構成に感心する、というのが正しい読み方かと。

2022/10/10

1920年　大正9年　志賀直哉が小説の神様と呼ばれる所以となった作品
久しぶりの志賀直哉。思い出させてくれた相沢さんに感謝します。
秤やの奉公人の仙吉は、マグロのお寿司が大好き。いつか噂の寿司屋でにぎりを食べたいと思っていた。歩いて交通費を浮かせて、お寿司屋さんに寄ってみるもお金が足りずに食べられない。それを見ていた男性が、後日、仙吉を偶然見かけて、少し嘘をついて、お腹いっぱいお寿司を食べさせてあげる。
仙吉は、この男性を神様ではないか、しかもお稲荷様ではないかと思い続ける。男性は、良かれと思った自分の行動に何か後ろめたさを感じる。慈悲というには大袈裟な、ほんの親心のような。それは、小僧さんにとって良かったのかと。それでも、仙吉は、この神様との出会いをその後の生活の拠り所としていく。
志賀直哉様、良きです。

2016/01/11

「どこまでが本当の話なのか？」それは読む人が決めるのでしょうが、私は「稲荷の祠」を信じたいと思います！