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ゲーテとトルストイ 岩波文庫
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ゲーテとトルストイ 岩波文庫

トーマスマン【著】, 山崎章甫, 高橋重臣【訳】

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ゲーテとトルストイ 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1992/12/16
JAN 9784003243497

ゲーテとトルストイ

¥555

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2026/08/01

トマス・マンによる、 1922年に書かれた論考である。 マンらしい、微かな思考のさざ波の中を行き来する、緻密で独特の読書体験。 本書は、ゲーテとトルストイというドイツとロシアの古典の大家を並べながら、 文学論などでは決してない。 要旨は2点だ。 1)反語(イロニー)は中庸のパ...

トマス・マンによる、 1922年に書かれた論考である。 マンらしい、微かな思考のさざ波の中を行き来する、緻密で独特の読書体験。 本書は、ゲーテとトルストイというドイツとロシアの古典の大家を並べながら、 文学論などでは決してない。 要旨は2点だ。 1)反語(イロニー)は中庸のパトスであり、中庸の困難さこそが実り豊かさである。 2)ボリシェヴィキによるロシア10月革命は、ヨーロッパ的な時代、つまり自由主義や人文主義の終焉である。 ロシアだけでなく、当時のヨーロッパ特に自国ドイツ、フランコのスペイン、イタリアファシズムの軍事政権や国家主義を考慮に入れたものだ。 このような革命と軍拡の時代にあって、ドイツ人の世界市民的・中庸的な本能こそ、真の国家主義であり、 真の国家主義とは、自由への渇望と自己完成への努力である、と訴える。 この結論のために、ゲーテ・トルストイとシラー・ドストエフスキーという対比を持ち出し、 細い線の上をにじり歩くような議論を展開するのは、さすがトマス・マン。 その対比の要約は困難ですぐにできるものではなく、自分の受けた印象も言葉で残すのは難しい。 そのためここでは、マンがゲーテ・トルストイと、シラー・ドストエフスキーを対比した言葉を並べてその代わりとしたい。 またその後に、シラーのゲーテに対する、或いはドストエフスキーのトルストイに対する、それぞれの関係性の描写としてマンが引用した、ヘルダーリンの詩句を挙げる。 ■ゲーテ・トルストイ 神の子 素朴的 客観的 芸術 古典的 詩的 自然 肉感的 ■シラー・ドストエフスキー 精神の息子 情感的 主観的 感傷 ロマン的 修辞学的 精神 心霊性 ※※※※※※※※※ ヘルダーリン『ソクラテスとアルキビアデス』より もっとも深淵なるものを思索せる者、もっとも溌剌とせるものを愛し、 広く世界をきわめし者、高き徳を解す。 かくて賢き人びとは、しばしば、 ついには美しきものの前に頭をたれる。 ※※※※※※※※※

Posted by ブクログ

2017/12/18

タイトル通りの内容なのだけれどきちんとした意識を念頭にこの二人について、シラー、ドストエフスキーなんかも用いながら述べられている。二人に対して興味が持てるし、知る切っ掛けにもなれば語っているトーマス・マンにも親しみを覚えられると思う。とてもいい本だったと思う。読んで良かった。

Posted by ブクログ

2011/01/22

ゲーテとトルストイを比較し、彼らに共通する思想を分析。この本を理解するには、それなりの教養が必要だなと思いました。 ゲーテ「芸術作品が道徳的な結果をもたらすことは確かにありうる。しかし、芸術家に道徳的な意図や目的を要求することは、芸術家の仕事を駄目にすることを意味する」「私は作...

ゲーテとトルストイを比較し、彼らに共通する思想を分析。この本を理解するには、それなりの教養が必要だなと思いました。 ゲーテ「芸術作品が道徳的な結果をもたらすことは確かにありうる。しかし、芸術家に道徳的な意図や目的を要求することは、芸術家の仕事を駄目にすることを意味する」「私は作家たることを自分の天職としているが、自分が世界全体のためにいかに役立っているかを自ら訊ねたことは一度もなかった。私がひたすら努力してきたのは、自分の見識をより豊かにし、自分をより良くし、私自身の人格の内容を高め、そして、私が良しとし真であると認めたことを発表することだけであった」 トルストイ「キリストの教えの意味は、キリストの名において、暴力によって社会を変革しようとすることにあるのではなく、人生の意味を見出すことにある」「もしも人間が、これほど鋭く決定的に判断したり、考えたりせず、また、永遠に疑問のままに止まるためにのみ与えられている問題に、必ずしも答える必要はないというふうに教わっていればよかったのに。人間がいかなる思想も誤りであると同時に正しいということを理解すればよいのに……人間たちは、この永遠に波立ち、寄る辺もなく、底知れず交りあった、善悪混沌のうちに仕切りを設け、この大海のなかに仮想の境界線を引いた。そして海がこの線に従って分割されることを期待している。この線のほかにもまったく異なった他の観点からの、そして別の平面の上に、何百万とも知れぬ区分が存在することを知らぬかのようである」

Posted by ブクログ

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