商品詳細
内容紹介 | 内容:崑崙の河.紅い蘭泉路.枇杷の木の下.鐘馗異聞.紅い蜘蛛の巣 |
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販売会社/発売会社 | 中央公論社/ |
発売年月日 | 1993/07/10 |
JAN | 9784122020122 |
- 書籍
- 文庫
崑崙の河
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崑崙の河
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2件のお客様レビュー
「崑崙の河」「紅い蘭泉路」「枇杷の木の下」「鍾馗異聞」「紅い蜘蛛の巣」の5編。前2編は以前に読んだことがあると思う。他の短編集にも収録済だったか。いずれも中国を舞台にしたか中国人に関わるミステリー。「紅い蜘蛛の巣」はある女性をめぐる事件。最後の主人公の予想が当たっているのだろうか...
「崑崙の河」「紅い蘭泉路」「枇杷の木の下」「鍾馗異聞」「紅い蜘蛛の巣」の5編。前2編は以前に読んだことがあると思う。他の短編集にも収録済だったか。いずれも中国を舞台にしたか中国人に関わるミステリー。「紅い蜘蛛の巣」はある女性をめぐる事件。最後の主人公の予想が当たっているのだろうか。なんか恐ろしく思えてしまう。「崑崙の河」は、昔の事件の犯人は予想通りなのだろう。「紅い蘭泉路」は戦前中国の軍閥がらみの物語。金塊をめぐる殺人というよくある話だが、舞台との相性がよく面白くよめた。
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短編集で、在日中国人の著者らしく中国を舞台とした話が多いです。 名探偵が登場して活躍するわけではなく、ごく普通の人々が事件と関ってしまう人間ドラマでもあります。 その国や時代背景を事件に絡ませて奥深くなっており、中国という異国情緒溢れる雰囲気もとても良いです。 【崑崙の河】女の...
短編集で、在日中国人の著者らしく中国を舞台とした話が多いです。 名探偵が登場して活躍するわけではなく、ごく普通の人々が事件と関ってしまう人間ドラマでもあります。 その国や時代背景を事件に絡ませて奥深くなっており、中国という異国情緒溢れる雰囲気もとても良いです。 【崑崙の河】女の私から見るととても自分勝手な主人公。過去の殺人事件から繋がる復讐劇が、複雑な人間関係によってとんでもない方向へいきます。過去の事件が衝撃的に明らかになるのに対して、現実と妄想の境があやふやになってしまう現在というラストの対比。殺人計画の運命的な末路など、痛烈な皮肉がおもしろいです。 【紅い蘭泉路】旅路でひとりひとり死んでいく様がサスペンスフルでとても楽しい。二転三転の展開も緊張感があり、政治事情を絡めた人間模様も奥深いです。 【枇杷の木の下】謎だらけの怪しげな登場人物達。何かあるのでは、という仄めかす様な不気味な雰囲気が良いです。推理というよりも疑心や好奇心によって膨らむ妄想。大きくなった疑念がラストでこんな風に落着くのが、とてもミステリー的だと思いました。 【鐘馗異聞】不可思議な現象が思わぬ結末を見せます。 【紅い蜘蛛の巣】犯人の視点から描かれた犯罪、ではあるものの、始終仄めかされる黒幕の存在が怖い。主人公がふと冷静になって理の通った推理をし、理性を取戻した時の絶望感が悲しいです。
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