愛しい女(下) 河出文庫

ピートハミル【著】, 高見浩【訳】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 1992/11/04
• JAN: 9784309461175

商品レビュー

2010/05/28

奔放で、美しい&qu…

[文庫ＯＦＦ]

奔放で、美しい"運命の女"との出会い、そして忘れえぬ、あの熱愛の時…。アメリカの伝統的な青春小説の系統に連なる、ピート・ハミルの最高傑作。

2019/03/08

エロい話を延々と描写するのって、輸入ものの特徴というか。まぁバブル期までだろうけど。日本でも昔はキオスクに売ってたけど、今は色々うるさいから、もうないかもな。
というわけで、米国の若者が、女を追っかけてあんなことやらこんなことやらやって、喧嘩して、酒飲んで、愛だろ愛とか言って、またやることやって、という割と欲望に忠実なお話。主人公のサルっぷりはなかなかなのに、それっぽくまとめられるとそれなりに見えるから恐ろしい。一応LGBTネタやら黒人差別問題とか入れてるからね、それなりに社会派っぽくもあり。
そういうの全部ふっくるめて、バブリーな香りなの。

2013/08/02

最高。上巻までは、なんで『愛しい女』なんだろう、もっとふさわしいタイトルがあるのではないかと思っていた。しかし読み終えた今、これはやっぱり『愛しい女』というタイトル以外ないように思える。畳み掛けるようなイーデン・サンタナの壮大な叙事詩で確信。男の人生は女を愛することでできている。主人公のマイケル・デヴリンを自分に重ねない男はいるだろうか。今や行方も分からないかつての友と、かつて愛した何人かの女。男はいつだって取り戻すことのできない過去の痛みを抱えて死ぬまで生きていくもの。これはマイケル・デヴリンのという一人な孤独な男の一生であり、我々男たち全員の物語。