商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1992/01/28 |
JAN | 9784101109640 |
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- 文庫
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
主人公の建設会社専務がダム湖で死体となって発見される。ここからストーリーの主役は捜査にあたっていた天竜署刑事に移る。東京の警視庁、京都府警と三社による捜査が、それぞれの事件について始まる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
陰謀に巻き込まれた談合建設会社専務味岡。まさかの誰得小太りおっさん。 上巻の終わりから不穏な気配がしていたけれども、下巻はメインヒロイン味岡から、主謎を解く刑事に視点をバトンタッチして物語が進む。 下巻は上巻の謎が解き明かされるので読みやすく面白い。 (以下ネタバレあり感想) しかし、終章の駆け足どころじゃないあらすじはどうなのか。雑誌の人気ランキングが悪かったのか、或いは作者が飽きたのか。上巻のクオリティに比べると下巻があまりにもおざなりでどうなのって思う。 また近代手法で捜査している割に警察の見落としが多すぎて、読者にとって公開されるべき情報が隠匿されている。もし隠匿していないならば、推理が乱暴すぎる気がする。 そして、ラストの駆け足あらすじにより、謎がどのように解けるかを魅せる物語というより、説明を「ハァ」って受けている気持ちになる。アレだ「犯人は実は異母兄弟だった(物語には出ていない)」的な気持ち。 上中下でいいのでもっとみっちり書いて欲しかったなぁ……と言う気持ち。 これ、調べてみたら2時間ドラマ化されていたようなんだけれども、どんな感じだったんだろう。
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上巻で起こった二つの殺人の嫌疑が自分にかかることを恐れ、ノイローゼ気味だった味岡の死体がダムで発見され、慶次が操作を始めていくところから始まる。自殺だと考えられていたが、不審を抱いた刑事の矢田部が味岡の周囲から操作を粘り強く続けていく。 矢田部の捜査を黒幕達が先回りするかのように...
上巻で起こった二つの殺人の嫌疑が自分にかかることを恐れ、ノイローゼ気味だった味岡の死体がダムで発見され、慶次が操作を始めていくところから始まる。自殺だと考えられていたが、不審を抱いた刑事の矢田部が味岡の周囲から操作を粘り強く続けていく。 矢田部の捜査を黒幕達が先回りするかのように難を逃れていく部分がたまらなく面白い。しかしながら、刑事のプライドと経験から黒幕の裏の裏をかいて矢田部たちが追い回していく。 今でもニュースになる談合事件。作品は古いが内容は古さを感じさせない。刑事と黒幕の緻密な計算による殺人事件は松本清張ならではの面白さだと思う。 今日の味方は明日の敵。建設業界と政界の闇を見れて面白かった。
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