商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 1991/09/25 |
JAN | 9784102313022 |
- 書籍
- 文庫
深層海流
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深層海流
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
リドリー.ピアスン 著 やっと読み終わりました〜(*≧∀≦*) ブクログで土瓶さんにご紹介して頂いた本作を読了…一息ついたところです。 久しぶりの海外ミステリー小説、堪能致しました。読む機会を与えて頂き感謝です。 ありがとうございました(*^^*) しかしながら、海外ミステリー...
リドリー.ピアスン 著 やっと読み終わりました〜(*≧∀≦*) ブクログで土瓶さんにご紹介して頂いた本作を読了…一息ついたところです。 久しぶりの海外ミステリー小説、堪能致しました。読む機会を与えて頂き感謝です。 ありがとうございました(*^^*) しかしながら、海外ミステリー小説を読むのは、随分久しぶり過ぎて…本作を手にした時は、その本の分厚さと新潮文庫がゆえに字体も小さく(最近特に目が疲れている(-。-;) 読む前に少したじろぎましたよ(^^;; 以前(随分前に…)海外ミステリーにハマりまくってた頃は海外小説なんて分厚いのが当たり前でワクワク感の方が大きくて、本の分厚さなんて気にもならなかった「よし読むぞ〜」٩( ᐛ )وって寝不足必死で推理小説は特に途中で読むのを止められず夜通し読んでた気がする(次の朝はキツイ(>人<;) そして最近は体力的にキツくなってるが、読み出すとなかなか頁を捲るのが抑えられなくなるのが怖い推理小説…だから自粛してたのに、やっぱりミステリーって本も映画も基本的に好きなのよね〜^^; これでまたミステリー作品は映画だけでなく本の方にも火がついてしまった気がする。 前置き長くなりましたが、幾分古い小説ではあるけれど、以前海外ミステリー小説にハマってた頃が一気に蘇ってきました! 本作はプロットがしっかりしていて、内容描写が細かく練られているので、その情景や人物の表情が見えるようだった(登場人物の感情や人生の岐路まで結構細かく描かれている)猟奇殺人がひとつのテーマなので見たくない状況もあるにはあるが、猟奇殺人事件だけでも気分悪いのに、また模倣犯まで扱っている辺り、まるで映画を見ているような気分にまでさせられる。 ミステリーなので、あらすじは説明出来ないのだが、次々と起こる事件の難問に取り組む主人公のルー.ボールトの人間味に惹かれて捜査を追ってゆく感覚で読み進めてゆける作品だと思う。最初の辺りで事件解決に繋がるかと思えば(頁的に解決は早すぎる)それが、また別の問題を引き起こし、イライラ焦りとはやる気持ちにさせられる。 ところで、本の題名「深層海流」とは何ぞや?と思いながら読んでいたところ、ちょうど、作品の中間辺りの頁で「なるほど…」と思い当たる(342、3頁辺りか) 歯痒くもある場面も多いし、犯人についてはもう少し深く掘り下げてほしいところではあったが…652頁のラストを読み終えて、やっとホッとした感触を掴めました。
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久しぶりの帰省で見つけた本を備忘録として登録。 自分でも内容をよく覚えてないのでレビューが書けません。 ……たしか、サイコ犯を追う警察小説だったと思う。
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1988年発表、米国の実力派作家ピアスンによる警察小説の力作。主人公は殺人課部長刑事ルー・ボールト。僅かな手掛かりを掘り起こし、検証/実証して犯人像を絞り込み、浮かび上がる痕跡を追う。その極めて実直な捜査法を抑制の効いた筆致で丹念に描いている。地味ながらもプロットは練られており、...
1988年発表、米国の実力派作家ピアスンによる警察小説の力作。主人公は殺人課部長刑事ルー・ボールト。僅かな手掛かりを掘り起こし、検証/実証して犯人像を絞り込み、浮かび上がる痕跡を追う。その極めて実直な捜査法を抑制の効いた筆致で丹念に描いている。地味ながらもプロットは練られており、ボールトをはじめとする刑事群像も鮮やかで、飽きさせない。 シアトル湖岸一帯の限られたエリアで独身女性のみを狙った連続殺人が発生。絞殺後に胸を十字に切り裂く異常な共通パターンを持つことから「十字架殺人」と呼ばれていた。8人目の犠牲者が出た後、ようやく被疑者逮捕となるが、その男は裁判中に被害者家族の一人によって射殺されてしまう。殺人は途絶え、事件は解決したかのように見えたが、ボールトは疑念を抱いていた。悪い予感は適中し、同じ手口による新たな殺人が起きる。しかも同時期、真犯人とは別の者によって「十字架殺人」を模倣した犠牲者が出る。模倣犯は、証拠を残さない狡猾さも備えていた。一向に解決しない猟奇殺人に震え上がる市民。貴重な情報は警察内の何者かによってマスコミにリークされ、捜査は行き詰まる。 殺人者は二人。しかも模倣犯は、明らかに警察内部にいた。ボールトは、殺人者の眼となって状況を再現する心理的側面と、複数の殺害現場から矛盾点と被害者らを結び付ける接点を見出す物理的/科学的側面の両面からアプローチする。 殺された9人目の殺害現場を丹念に捜査した結果、向かいに住む少年が犯行の様子を目撃していたことを掴む。最初は頑なに拒否していた少年の心をようやく開かせたボールトは、真犯人に繋がる大きな糸口を手にした。だが、またしても内部情報は漏れ、特定された少年が殺人者に拉致される。父母は惨殺され、胸には血の十字が刻まれていた。 憤怒の念に駆られ、少年の行方を探すボールト。 胸を突き刺すような傷みを伴う後悔は、事件とは別となる己自身の悔恨にも根差していた。 冒頭で子どもを見詰める主人公の心境を描写するさり気ないシーンがあり、どのような伏線なのか気になっていた。後に、子どもを望んでいた妻にボールトが中絶を強要していた過去があったことが分かる。事件に巻き込まれた少年に対するぎこちなくも愛情に満ちた接し方や、導入部での複雑な眼差しは、荒んだ中年の刑事が自覚無き「父性」に目覚め始めていたことを表しているのだろう。 無常にも奪われていく生命。その罪の重さを、子を失った妻の無念に重ね合わせ、ボールトはようやく自戒するのである。不条理な暴力によって「愛する者」を奪われる悲痛が、より深く印象付けられる巧みなエピソードといえる。終盤でボールトが流す涙が心に響く理由もそこにある。
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