商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社 |
発売年月日 | 1990/03/30 |
JAN | 9784022561213 |
- 書籍
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東郷平八郎 元帥の晩年
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東郷平八郎 元帥の晩年
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日露戦争の英雄の東郷平八郎が元帥になった後の人生を描いている。「坂の上の雲」などの作品でよく知られる東郷の伝記は日本海海戦で終わり、その後の29年の人生は欠落しており、知らないことが多い。太平洋戦争に進んでいく中での東郷の関与が、昭和の歴史とともに詳細に記述されており、英雄の晩年...
日露戦争の英雄の東郷平八郎が元帥になった後の人生を描いている。「坂の上の雲」などの作品でよく知られる東郷の伝記は日本海海戦で終わり、その後の29年の人生は欠落しており、知らないことが多い。太平洋戦争に進んでいく中での東郷の関与が、昭和の歴史とともに詳細に記述されており、英雄の晩年の評価が難しいものであることがわかる。当時の空気もよく伝わる作品であり、浜口雄幸首相の「男子の本懐」発言の舞台裏など、当時のエピソードが散りばめられている。
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日露戦争終了後の東郷平八郎に焦点を当てたノンフィクション。朝日新聞に連載されていたとのこと。 東宮御学問所→ロンドン軍縮→5・15事件といった流れです。 タイトルにもある「元帥の晩年」として僕が象徴的だと思ったのは以下の部分でした。 「軍令部は毎年作戦計画を陛下に奉っておる...
日露戦争終了後の東郷平八郎に焦点を当てたノンフィクション。朝日新聞に連載されていたとのこと。 東宮御学問所→ロンドン軍縮→5・15事件といった流れです。 タイトルにもある「元帥の晩年」として僕が象徴的だと思ったのは以下の部分でした。 「軍令部は毎年作戦計画を陛下に奉っておるではないか。いまさら対米戦できぬといわば、陛下にウソを申し上げたことになる。この東郷も毎年計画に対してよろしいと奏上しているが、自分も陛下にウソを申し上げことになる。今さらそんなことがいえるか!」 その時の東郷の一喝が「太平洋戦争の開戦にも影響を及ぼした」と話している。 「満州事変のとき、軍令部長の谷口が東郷元帥にこっぴどく面罵されたことを思いだし、そのことで頭がいっぱいだった」 <奇妙なことが海軍大臣の頭を支配したものである。東郷平八郎は日本海海戦の英雄、生ける軍神的存在であった。退役しても東郷が怒鳴れば海軍部内が震撼したといわれる。日露戦争当時と太平洋戦争前夜とでは、戦略も戦術も兵装もまるで変わっている。にもかかわらず、バルチック艦隊を撃滅した英雄には誰も頭が上がらなかったらしいのである。> 「太平洋戦争の開戦にも影響を及ぼした」はヒドいと個人的には思った。そこまで責任をカリスマに押し付けるのかと。自分はどんな責任をおって、仕事をしているのか?どの組織にも創業者や中興の祖などのカリスマがいて、カリスマが成功した時期と現実は違うのに、その成功体験にぶらさがろうとするサラリーマン的気質が見え隠れしました。 「東洋のネルソン」と言われる一方で、「老害」「晩節を汚した」とも言われているらしいですが、それは東郷が悪いのではなく、神輿にかついでいた人たちの担ぎ方が悪かったのではないかと思いました。
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