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作ると考える 受容的理性に向けて 講談社現代新書1000
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1990/06/15 |
JAN | 9784061490000 |
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作ると考える
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近代の精神の本質が、「作る」働きであることを明らかにするとともに、その本質である「制作的理性」が孕む問題とそれに代わる新たな理性のあり方への展望を述べている本です。 著者はまず、ベーコン、デカルト、ホッブズらの近代主流派哲学のみならず、それに反旗を翻したヴィーコの思想のうちにも...
近代の精神の本質が、「作る」働きであることを明らかにするとともに、その本質である「制作的理性」が孕む問題とそれに代わる新たな理性のあり方への展望を述べている本です。 著者はまず、ベーコン、デカルト、ホッブズらの近代主流派哲学のみならず、それに反旗を翻したヴィーコの思想のうちにも「制作的理性」の発想がひそんでいることを明らかにします。つづいて、近代の制作的理性を乗り越えようとした思想家として、ハイデガー、ベンヤミン、アドルノの思想が紹介されます。 こうした議論を踏まえて、本書の最後では制作的理性とは異なった「受容的理性」への展望が示されることになります。近代の制作的理性は、他者を道具化・手段化するという問題を孕んでいました。この反省を踏まえて、異物を受容する理性が求められなければならないと著者は述べます。 本書におけるアドルノの解釈の鋭さに、目を瞠らされました。著者は、『美の理論』における「ミメーシス」の概念に注目して、「完全な模倣」があるとすればこの世界におなじ二つのものが二つ存在することから、古代ギリシアでは恐怖されていたといい、さらに「ミメーシスは、自然を模倣する作品を作ることで、またそれを中継にして、それを手がかりにして、自然に対する別の態度、自然という個物(異者)に対するもう一つの態度、を陰画的に示唆すること」がアドルノのねらいだったと論じています。
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