商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 1990/07/10 |
JAN | 9784167169190 |
- 書籍
- 文庫
闇を裂く道
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闇を裂く道
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商品レビュー
4.4
14件のお客様レビュー
突然入院することとなり以前購入しておいた本著を読むことにした。 東海道線の三島・熱海間にある丹那トンネルは難関を極め、しかも丹那盆地の用水が枯渇してしまったということは聞いたことがあったが、本著がそれに詳しいということで興味を持った。本著を読む前に熱海側と函南側にある慰霊碑を訪れ...
突然入院することとなり以前購入しておいた本著を読むことにした。 東海道線の三島・熱海間にある丹那トンネルは難関を極め、しかも丹那盆地の用水が枯渇してしまったということは聞いたことがあったが、本著がそれに詳しいということで興味を持った。本著を読む前に熱海側と函南側にある慰霊碑を訪れたことがある。 丹那トンネル(東海道線)が16年、新丹那トンネル(東海道新幹線)が戦争で中断したものの半分以下の工期で作られたことを思うと丹那トンネルの掘削がいかに難しかったか。また、用水が枯渇した丹那盆地など函南の住人の衝撃もいかほどだったか。相当多くの資料と取材とで丁寧に書かれた貴重な一冊だ。
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67名の犠牲者を出した丹那トンネル工事の全貌を描いた記録文学。それぞれの思惑で動き出した大工事。トンネル崩落後のサバイバルや、目を背けたくなるような描写の数々...。『高熱隧道』とはまた一味違う自然との闘い。ラストは胸アツです。
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鉄道院初代総裁・後藤新平の創案による、東海道線の熱海と三島を結ぶ丹那トンネルは大正7年に着工、7年間で完成の予定であったが、足かけ16年の歳月を要し昭和9年に完成した。断層地帯を横切る難工事の期間中に、関東大震災(T.12)、北伊豆地震(S.5)が丹那断層を直撃し、烈しい湧水、土...
鉄道院初代総裁・後藤新平の創案による、東海道線の熱海と三島を結ぶ丹那トンネルは大正7年に着工、7年間で完成の予定であったが、足かけ16年の歳月を要し昭和9年に完成した。断層地帯を横切る難工事の期間中に、関東大震災(T.12)、北伊豆地震(S.5)が丹那断層を直撃し、烈しい湧水、土塊崩落などで67名もの人命が失われた。坑道掘削による丹那盆地の渇水被害問題では、田畑の用水、飲料水を返せと叫ぶ住民の殺気だった様子が記録されている。自然の測り知れぬ脅威と人間の燃える不屈の闘いを描いた、吉村昭氏 渾身の長編小説。
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