商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 角川書店 |
発売年月日 | 1988/11/30 |
JAN | 9784042628026 |
- 書籍
- 文庫
テロルの嵐(下)
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テロルの嵐(下)
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一気に読んだが、エンタメかと言われれば「うーむ」としか。そして、「これは何の話だったのだろう?」と。書き込まれてはいるが、これから何かを読み取れ、と言われても私には無理。
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決して読みやすい内容ではないが、無常なるテロリズムを真正面から扱った作品として評価したい。 パレスチナ解放機構(PLO)から分離した過激派指導者とアラブ産油国首長が、将来的な傀儡として見込んだイギリスの政治家と結託して謀略をめぐらす。ヨーロッパのテロ組織を結集させての要人暗殺、囚...
決して読みやすい内容ではないが、無常なるテロリズムを真正面から扱った作品として評価したい。 パレスチナ解放機構(PLO)から分離した過激派指導者とアラブ産油国首長が、将来的な傀儡として見込んだイギリスの政治家と結託して謀略をめぐらす。ヨーロッパのテロ組織を結集させての要人暗殺、囚人のハンスト、そして仕上げとして最も強烈なインパクトを与えるハイジャック。数多くの登場人物が入り乱れ、ドキュメント・タッチで物語は進行する。過激派の工作員ワリド・ハダド、対するSAS特殊部隊のエンダーソン、ロシアからイスラエルを目指すもテロの渦中へと巻き込まれていくユダヤ人一家。中でも、己を使い捨ての駒として割り切り、困難な任務に赴く冷徹な頭脳と行動力を持ったパレスチナ人・ハダドの造型は深い。揺るぎない信念で非情なテロを実行するハダドは、一方で無差別な殺戮を拒み、さらに子どもたちの死だけは防ごうとする。ハダドの内面が描かれることは無いが、時は違えども失われた同郷へと帰ることを望む人々に対する抑えがたい共感を、この孤独なテロリストが示すことによって、「地に平和を」という祈りがより一層重みを増すのである。
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