シュンポシオン 新潮文庫

倉橋由美子【著】

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 1988/12/05
• JAN: 9784101113128

商品レビュー

2010/05/28

二十一世紀に入って十…

[文庫ＯＦＦ]

二十一世紀に入って十年がすぎた夏の日の避暑地――半島の海辺にある別荘に集う数組の男女の優雅な饗宴(シュンポシオン)と愛(エロス)の時間を描く恋愛長編。

2022/09/21

１９８５年。桂子さんシリーズ。再読。
元首相の入江さん。の横にいるのは桂子さん。祖母になった桂子さん。だから、、、２０３０年くらい？
ソ連と戦争しそうな日本。おそらく三浦半島あたりの旅館にやってきた耕一さんと後妻の子の明さん。妻に死に別れ、桂子さんの孫の聡子さん（智子さんの娘）と恋仲に。その旅館、入江さんが買い取ったものだが、普通に泊まれる。明さんの妹夫妻（雅子さん）、死に別れた妻（なほ子）の妹かをり、ゆき子、最後に加わった異例の経歴の増田くんが、ひと夏を一緒に過ごし、語らう。
何が事件が起こるわけでもなく、海行ったり、猿島行ったり、飲み屋で飲んだり。シンポジウムは勘弁だけど、シュンポシオンは大歓迎よって。そして、みんな倉橋由美子ワールドの住人。
そろそろ夏も終わるから東京に戻ろうか。という時に東京で大震災が起きた模様。入江さんは東京へ。で終わる。

2011/12/12

タイトルは英語のシンポジウムの語源になったギリシア語で
「共に飲む」の意。
桂子おばあさまの孫である美貌の才媛・和泉聡子さんと、
桂子おばあさまの元恋人で双方結婚した後も交際が続いた
宮沢氏の後妻の息子である明さんとの恋を主軸に、
ハイソな人々が終末の予兆に彩られた海辺の宿で、
ひたすら喰って飲んで喋って戯れるというお話が展開します。
本筋とは関係ないけど、何故か
諸星大二郎「アリゲーター」に言及した箇所があって笑った。