小堀遠州 人物叢書 新装版

森蘊【著】

• 販売会社／発売会社: 吉川弘文館
• 発売年月日: 1988/02/01
• JAN: 9784642051071

商品レビュー

2024/08/17

遠州について、庭園史の専門家が作庭にとどまらずいろんな側面から遠州についてまとめている。深谷信子さんみたいな遠州のそれぞれの側面からの最新の研究で更新されている内容もあるだろうけど、これが手元にあれば遠州のことはだいたいわかると思う。
西暦がほとんど併記されていないおかげで遠州忌が生きた時代の年号が西暦でどうかだいたい覚えてもうた。
小堀村に生まれた頃から、父の新介正次が秀長の家老として出世し、藤堂高虎との縁もあってうまく秀吉死後の時代を生き抜き、藤沢で死去して遠州が跡を継ぐと。
それから若い頃に織部に茶を教わっていたこと、備中松山城との縁、書や和歌が得意だが漢籍は不得手だったこと、辞世のことや法号など、伏見奉行や作事奉行としての手腕、茶道具の目利き、茶の哲学、晩年や家族、後継者についてなどなど、網羅している。