商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2007/02/19 |
JAN | 9784003102725 |
- 書籍
- 文庫
歌行燈
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歌行燈
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4
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一目惚れした男の「人…
一目惚れした男の「人の玩具になるな」という言葉を守り、悲惨な目に遭いながらも娼妓になることを拒み、芸の道に生きようとする娘の物語。ラストの真意は気になるところです。
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敵同士である筈の男女…
敵同士である筈の男女の壮絶な純愛が描かれています。ラストは悲劇なのか否か気になります。
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収録作はタイトルの歌行灯のみ。 とはいえそれほど長い話ではなく、頁数もそれほどないです。 調子の良い文体で書かれていて比較的読みやすく、あっという間に読んでしまいました。 泉鏡花はこのころの他の作家に比べるとプロットがしっかりしていて、読んでいて続きの気になる物語を書く作家だと...
収録作はタイトルの歌行灯のみ。 とはいえそれほど長い話ではなく、頁数もそれほどないです。 調子の良い文体で書かれていて比較的読みやすく、あっという間に読んでしまいました。 泉鏡花はこのころの他の作家に比べるとプロットがしっかりしていて、読んでいて続きの気になる物語を書く作家だと思います。 本作も、一見無関係に見える2つのストーリーが同時に進められ、終盤で一処に集約するという構成になっており、物語として面白かったです。 2人の老人、弥次郎兵衛と捻平は、旅の道中、名物の焼蛤に酒を酌み交わすべく湊家という旅籠に入る。 一方で、その旅籠の近隣の饂飩屋にある門附の男が訪れる。その門附が爪弾く博多節は見事なもので、饂飩屋の亭主と女房は聴き惚れる。 弥次郎兵衛と捻平は、周囲の景気の良さに絆され、酌人を頼みたい、が、人がいないため、お三重という娘がやってくるのですが、このお三重が芸者だのに三味線も弾けなければ、踊もだめ、唯一、唯一つだけ舞の真似事ができるのだという。 門附は饂飩屋で、やはり周囲の賑やかさに酒を飲み、按摩を呼ぶ。按摩にかかるのは生まれて初めてだという。 そこで、自分は過去に、按摩を殺したことがあると告白をする。 そして捻平は、唯一できるという三重の舞を見て大層驚く。 導入部分は軽い感じで書かれているのですが、物語がさわりに入ると怪奇趣味な雰囲気になります。 ただ、怪異小説、幻想小説的なテイストは薄いため、泉鏡花の代表作としての出来栄えは申し分ないのですが、氏の入り口としては相応しくないかと思います。 また、泉鏡花は同世代の作家に比べると読みやすいのですが、本作は2人の老人の話、門附の話、三重の話、門附の過去の話がパラパラと切り替わり、話が分からなくなりがちなため、注意して読む必要があります。 物語としておすすめ。能を題材とした作品ですが、造詣がなくても楽しめます。
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