商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 1987/12/10 |
JAN | 9784061588134 |
- 書籍
- 文庫
茶道の哲学
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茶道の哲学
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忘れられている日本の…
忘れられている日本の伝統。。。。日本精神をくすぐられます
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茶道の本質とは何か。現代(といっても30年前)の茶道界の迷走に警笛を鳴らし、利休、紹鴎、珠光たちが見出した真の茶道、侘茶の在り方に立ち戻り、その道を説く。 著者が繰り返し説くのは、 ①茶道とは茶を縁にして禅の本質を表すこと ②禅の本質は、積極的な「無」つまり「主体的無」である。...
茶道の本質とは何か。現代(といっても30年前)の茶道界の迷走に警笛を鳴らし、利休、紹鴎、珠光たちが見出した真の茶道、侘茶の在り方に立ち戻り、その道を説く。 著者が繰り返し説くのは、 ①茶道とは茶を縁にして禅の本質を表すこと ②禅の本質は、積極的な「無」つまり「主体的無」である。茶道には様々な法則があるが、その目的は「無の境地にいたるため」。 ③真の茶人になるには法則に従うだけではいけない。法則を脱し、法則から自由になる、法則を創る者に転化する必要がある。 ということ。上記のメッセージを、適宜仏教用語を引用しながら繰り返し述べている。 --メモ-- ① 「侘茶の世界は、道徳も芸術も学問もさらには宗教すらも超えてかえってこれを創造する生きた原理としての根源玄旨の、茶を縁としての自己表現の世界として、これら諸文化を総合的に内に含んで成立する人間の生活体系の典型の世界である」 「和敬清寂」 「珠光翁曰く、茶会の旨趣は、能く和らぎ、能く敬ひ、能く浄く、能く寂(しず)かなり」 自分が、だけでは足りない。人物人境すべてが和敬清寂でなければならない。特に寂は、仏教でいう涅槃、寂静として表現されるものであり、積極的な意味での「無」すなわち「主体的無」のことを示す。 紹鴎「侘と云ふことは、〜、ちかくは、正直に慎み深くおごらぬさまを侘と云ふ」 「足るを知る」 何もなくとも、無いからこそ、一切のことが自在無碍にできる 以下も茶道が目指す言葉の例だが、全てにおいてつまるところは「無」である。 不均整 あるいは数寄 数寄の奇は奇数の奇 簡素 枯淡 枯高 ここう あるいはさび、気高さ 自然 じねん 無心、無念、意志が見えぬ 作為の見えるものは醜い 幽玄 無限を含んだ余裕があり余情がある 陰影を含んだ暗さ 思慮分別を絶するような深さ 脱俗 浄らかな世界 静寂 落ち着き ② 「禅における真の人間とは、存在非存在、価値反価値というものを否定したところに自覚されてくるものであり、このような人間において、禅の世界が成立してくる。」 「仏とは覚者である。覚者とは、どこまでも無相なる自覚である。」 「「能所がない」能とは主観、所とは対象。意識されるものもされないものも区別されないことである」 ③ 「法則に従うことによって茶の本質に達しようとするのは、多角形の辺を無限に多くすることによって円に到達しようとするようなもの」「いかに辺を多くしても円にはならないのであって、円の達成にはどうしても多角形の角を増すということから飛躍することがなければならない。」 自然法爾(じねんほうに)仏教言葉。玄旨を理解し、その心が無心にはたらくと、自然にちゃんと法にかなっているということ。 ----- この本のおかげで、自分がなぜやったこともない茶道に惹かれるのか、ということに対する漠然とした仮説が大本では正しかったことがわかった。やはり、茶道の在り方、禅の思想は自分の理想とする考え方に近い。 一方で後段、特に著者が新十戒を提案する章はやや俗っぽく感じた。茶道の本質から言えば、「端的にして自在」「自然にして法爾」であることがよいことであり、、とするとちょっとくどいのではないだろうか。 それよりも、哲学と題するからにはもう少し仏教、禅の考え方を深掘りして欲しかった。「無」を得た先には何があるのか。また、真に「無」の境地、悟りを得た人は、境を持たないために感情が生まれることも無いと思われるが、それは幸せなのだろうか。欲があるからこそ喜びもあるのだと思ってしまうが… そう思ってしまう私のような人間には、嬉しい時はただ喜び、辛いときだけ無の境地に至ったふりをして現実逃避するくらいがちょうどいいのかもしれない。
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茶道をやるのは禅をやることなのだ、ということがわかって良かった。 茶道を習いはじめて4年になり、自分なりに茶道を続ける意義を考え始めていたので、頭の整理に役立った。 ややこしいお道具の扱いを覚えることや、大寄せの茶会に懸命に取り組むことに疑問がでてきていた中で。
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