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ユーモアの鎖国 ちくま文庫
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ユーモアの鎖国 ちくま文庫

石垣りん【著】

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ユーモアの鎖国 ちくま文庫

506

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 1987/12/01
JAN 9784480021908

ユーモアの鎖国

¥506

商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2020/08/13
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※このレビューにはネタバレを含みます

津村記久子が自著の中で勧めていた本。 詩人のエッセイやってんな、もっと評論的な本かと思った。 戦前中後を銀行で働く職業女性として独身のまま勤め上げた詩人でもある著者のみた日本。軍国主義、敗戦、左翼の台頭、高度成長…と昭和史にずっぽりはまった生涯を通して、石垣りんという一個人の目線と心で感じ取った描写が興味深かった。 結婚せず母となれなかったが、定年まで銀行勤めをまっとうした女性の立場というと、キャリアウーマンの先駆け、ジェンダーフリーの元祖…みたいな切り口もあっただろうし、そういう書き方の方が興味もひかれて銭にもなったろうに、そういう部分は過度に露出させず、普通に構えず、詩人としての目線を第一に立てているところがよい。 ただ、その詩人の視線ってのが、詩心のない俺には少々難しかったなぁ。感嘆のため息が多いのよ。「あぁ」「おぉ」って…こんなん連発するのはアン・シャーリーだけかと思ってた。

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2017/09/13

◆きっかけ 『詩のこころを読む』(茨木のり子)で著者のことを知り、現実を受け止め見つめているどっしりとしたたたずまいのようなものを感じ、他の作品も読みたいと思って。Amazonでざっと見て特に気になったのが、エッセイ『ユーモアの鎖国』と、谷川俊太郎さんと茨木のり子さんの弔辞も収め...

◆きっかけ 『詩のこころを読む』(茨木のり子)で著者のことを知り、現実を受け止め見つめているどっしりとしたたたずまいのようなものを感じ、他の作品も読みたいと思って。Amazonでざっと見て特に気になったのが、エッセイ『ユーモアの鎖国』と、谷川俊太郎さんと茨木のり子さんの弔辞も収められているという『レモンとねずみ』。2017/6/21 ◆感想 し図。リクエストして他館貸し出し。 p43…ラーメン 「元気になってしまうと「きょうは節約してラーメンにするか」などといいます。値段は安くても健康という高い代価を支払って食べるのに。」 →ドキッ。 p82…ユーモアの鎖国 「どちらか一方の権力に荷担して、その世界で美談を生きようと、または美談に死のうとすれば、力がほろびたとき〝ちょっと乙な格好″でしかなくなる場合があるのを。」 2017/9/12

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2016/08/16

戦中、戦後の世相を庶民目線で語った作品も珍しい。「ユーモアの鎖国」という表現もいい。戦争で死んでいく人は、決して美談で語られる人ばかりでない。あるいは戦中であれば美談だったのが、敗戦とともに美談でなくなる。こんな世の中に疑問を持たない方がおかしい。著者が噂で聞いた「豪の中の男」。...

戦中、戦後の世相を庶民目線で語った作品も珍しい。「ユーモアの鎖国」という表現もいい。戦争で死んでいく人は、決して美談で語られる人ばかりでない。あるいは戦中であれば美談だったのが、敗戦とともに美談でなくなる。こんな世の中に疑問を持たない方がおかしい。著者が噂で聞いた「豪の中の男」。乙な恰好で、日本刀を抱えて死んだという男。そんな見知らぬ男の死を弔い涙する著者の胸中がまざまざと映し出されている感を受けた。生の不条理さと、それを真面目に考えるバカバカしさ。そんな葛藤にも似た想いが、ユーモアの鎖国を解いたのだと理解した。

Posted by ブクログ

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