商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2005/01/05 |
JAN | 9784088737218 |
- コミック
- 集英社
幽☆遊☆白書(完全版)(12)
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幽☆遊☆白書(完全版)(12)
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
【ちょっと文章のつめが甘いので、たぶん後日、追記します。】 天沼君の死ぬ話がなんで感動的なんだろう、 ということをちょっと考えてみます。 ここで仙水がやっていることは 本作を含めた通常のヒーローものに対する「いやがらせ」です。 ふつう、天沼君のような子が、 特撮番組に出てく...
【ちょっと文章のつめが甘いので、たぶん後日、追記します。】 天沼君の死ぬ話がなんで感動的なんだろう、 ということをちょっと考えてみます。 ここで仙水がやっていることは 本作を含めた通常のヒーローものに対する「いやがらせ」です。 ふつう、天沼君のような子が、 特撮番組に出てくると、こういう扱いをうけるのです。 「ゲーム感覚で人殺しに参加する、友達を見下す、心のすさんだ子」 そして彼は、 「正義の味方」に命を救われて、 「だましていた悪人」は倒されて、 「ゲーム感覚で人殺しをしてはいけない」 ということを学ばされて、 「普通の友達と遊べるようになる」 その手の話は、子供向け番組では、 山のように見せられます。 私はジャリ番のマニアなので、 いちおうそういうことは知っています。 この話は、そういうステレオタイプの教訓話から、 二重も三重も逸脱しているのです。 たしかに天沼くんは最初、 「ゲーム感覚で人殺しをする子」 のような「思慮の足りない子」「いやな子」であるかのように描かれます。 ところが、事情は少しずつ変化してゆきます。 「このゲームに主人公側が負けても、誰も死なない」 という事実が明かされて、彼は、 「殺し合いをするつもりがまったくない子」 で、 「実際に妖怪が出てきたらどうなるのか、 ぼんやりとしかわかっていない、ただの無邪気な子」 になってきます。 (このへんでマスクがとれてかわいい素顔が見え始める) そして、 「このゲームに主人公側が勝つと、天沼君は死んでしまう」 ことが判明した時点で、事情は完全に逆転します。 「敵が人殺しで、主人公側は命を助けるもの」 だという構図が、 「敵はただの子供で、主人公側は殺戮者」 という構図に、逆転してしまうのです。 子供たちに対して、 「ゲームばっかりやっていて命の尊さがわからなくなっている」 という説教をたれる成人が、いっぽうで、 「自分たちの生活の豊かさを守るためなら、遠くの国の戦争もやむを得ない」 とのたまうのに、とてもよく似ています。 感動的なのは、この話にはなんの教訓も含まれていないこと、 注意して読まなければ「いやがらせ」にすら見えないことです。 この話には「説教をできる立場の人間」が誰もいない。 「善玉の」説教がないだけではなく、 「悪玉の」説教すらないのです。 その場に仙水がいたら、「おまえたちのほうがひとごろしだ」 くらいは言うかもしれませんが、 このシーンに仙水は立ち会っていません。 聞こえるのは 「命を大切に」とかいう 「ヒーローの説教」でもなければ、 「俺は俺の信念にしたがう」というような 「かっこいい悪役の捨て台詞」ですらないのです。 「こんなことになるなんて思ってなかったんだよ」 「俺、まだ死にたくないよ」 という、消え入るようなつぶやきだけなのです。 余談ですが、 絵のクオリティ、というのは戦闘シーンの派手な書き込みとかではなく、 こういうシーンのこういう表情のことを言うんだと思います。 さらにおいうちをかけるのはは仙水が、 「天沼を生き返らせるのも計算のうちだった」 とつぶやくシーンです。 「敵味方双方をわなにはめた汚い悪役」が 「殺すつもりさえなかった」 ということが、わかるのです。 しかもそれは、「善意」からではなく 「計算」でそうした、というのです。 そしてこの話のきわめつけは、 天沼君をふつうの生活に戻したのが、 「殺意の共有」 だったという事実です。 天沼君は事件後、通常の学園生活に復帰しますが、 「ゲームをやめる」のでも 「命の尊さを学ぶ」のでもないのです。 逆なのです。 「ゲームをやっていたら今まで避けてた同級生がやってきた」 「同級生も親がうざくて殺してえと思ってた」 この事実を知ることによって、天沼くんは解放されるのです。 この話は、表面上、 80年代によくあった「電通的悪の組織」の「甘い誘惑」にのって、 「ゲーム感覚で殺戮に加担させられる」子供に向けて、 「いい年こいてゲームばっかりやってると現実がわからなくなる」とか 「命を大切に」という説教に帰着する子供向け番組のセオリーに、 展開上は類似していながら、 内容的には真逆のベクトルを突っ走っている話なのです。 冨樫さんにそのつもりがあったのかどうかは定かではありません。 キャラクターが勝手に動いたら、そういうことになった、 というだけなのかもしれません。 しかしいずれにせよ、この話は、 「気持ちいいジャリ番が見たい」と思っている自分にとって、 本当に満足できる数少ない話の一つです。
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ヤングばあちゃんが好きだったんだけど、なんか画が変わっちゃって、好きだった感じじゃなくなっちゃったのが残念。でも、ばあちゃん・・・良い。
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