1,800円以上の注文で送料無料

商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2015/03/20

堕ちるところまで堕ちながらほぼ何も失っていない完結

後半戦の開始となる第2巻だが、前巻の最終話にして全体の折り返しとなる第8話で朋生への服従を約束させられたまいんさん。しかし、これを受け入れるという感情を同時に忍ばせたために、そして杉野君との関係もまた受け入れたためにどんどん堕ちていく流れである。 元より各話(本シリーズでは...

後半戦の開始となる第2巻だが、前巻の最終話にして全体の折り返しとなる第8話で朋生への服従を約束させられたまいんさん。しかし、これを受け入れるという感情を同時に忍ばせたために、そして杉野君との関係もまた受け入れたためにどんどん堕ちていく流れである。 元より各話(本シリーズではキホン20頁)における官能描写の比率が高いことを特徴とする作者にあって今回はまさにてんこ盛りといった印象を覚えるほどヤリ捲り状態のまいんさんは、朋生の求めには嫌がりながらも結局は従順となり、杉野君とは積極的に逢瀬を繰り返すこととなって迫られるような背徳感が減退気味。これを補うためか朋生にはその友人も加えた複数人との交わりを強要され、3Pに巻き込まれ、さらには3対3のスワッピングまでセッティングされて杉野君には見られたくない痴態をも晒してしまう。また、杉野君とは互いの想いを吐露したことからのめりにのめり込み、夫の存在はどこへ?というくらいに心をも通わす不倫振り。つまりは官能描写をエスカレートしていく、もしくはエスカレートしていくしかない展開になったようにも感じるところである。そして、そのエスカレートは宿直の夜にクライマックスを迎え、それは同時に朋生の真相が判明する時でもある。 言い訳のせいにして、言い訳していることを自覚して、最後はそれさえも受け入れて、この状況を「楽園」と考えるまでに至るまいんさんの発情回路はショート寸前の高電圧。心の中では夫に詫び続け、淫らな自分を卑下し続けながら、それでも知ってしまった「楽園」という快楽天国の享受を選ぶのは人妻にして女教師が生徒と堕ちに堕ちるという官能面ではとても良いとして、逆にここまで夫を蔑ろにして不倫を肯定されるとちょっとな、という気持ちも少し沸いてくる。 そのためか一見すると報われないというか罰が下ったかのような結末とはなっているのだが、良く見るとまいんさんとは関係ないところで起こった結果であり、なおかつ「小さな楽園」を与えられて失うモノもほぼ無い、何だか良いとこ取りで結局は最後まで懲りないまいんさんという見方もできてしまうところは、その纏め方の上手さに反して若干スカッとしない読後感を覚えてしまうところもあるかと。 ただ、ソフトな作画で時折コミカルな中に割とハードな官能がしっかり、という作者らしさは本作でも充分に表現されており、好みやテイストはともかく物語性も良好なので、次にはそろそろ24話以上の長編にも挑んでほしい期待感もある。

DSK

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品