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5
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官能恋愛漫画として素晴らしい出来だと思う
全11話の表題作のみ収録だが、恋愛要素を含む成年コミックとしては名作と称して差し支えない出来映えではなかろうか。表紙通りの可愛らしい人物像に見合った官能と恋愛のドラマがバランス良く描かれていると思う。前作『BEASTIE GIRLS』では不足していた官能成分は大幅にパワーUPし、...
全11話の表題作のみ収録だが、恋愛要素を含む成年コミックとしては名作と称して差し支えない出来映えではなかろうか。表紙通りの可愛らしい人物像に見合った官能と恋愛のドラマがバランス良く描かれていると思う。前作『BEASTIE GIRLS』では不足していた官能成分は大幅にパワーUPし、物語を通じて紆余曲折する男女の恋模様をきちんと描いたところは高ポイントに挙げたい。好みにもよるが琴線に触れる要素をたっぷり詰め込んだ作品だと思った。 学生寮を舞台にした、年上の管理人ヒロインと寮生(学生)主人公の物語なので、作者が意識する、しないに関わらずノリがあの『めぞん一刻』に多少とも似通ってしまうのは致し方ないところか(本作の結末からすると、かなり意識したかもしれない)。男子寮との設定がいきなり変わっており、2人の始まりもやや流されただけの感じが漂うものの、割と早い段階で恋仲になるのが特徴的である。他の寮生達への秘密としながら静かに育まれる愛情が心地良い。しかし、これが主人公を憎からず想っている委員長に知られたり、管理人さんの過去に触れる男の登場を以て2人の恋の障害となる様相を呈していく。委員長の出現に嫉妬心を抱く管理人さんは可愛らしいものの、いわゆる恋敵の登場は好き嫌いの分かれるところであろう。不憫にも委員長まで巻き込むワルっぷりはなかなかのものだし、過去回想とはいえ管理人さんを“開発”した経緯も描写されている。ちょっとしたすれ違いを生じながらも乗り越えていこうとする主人公の行動が終盤の山場となるが、ここをドラマの大一番と見ると、他の寮生(サブキャラ)達の理解と協力が主人公のヘタレ感を残してしまったかもしれない。 寮生と関係してしまう不道徳に軽く困惑しつつも得られる快感に屈してしまう序盤に始まり、心と体の交流を通じて主人公への想いをはっきり自覚してからは時に自ら誘うようにも振る舞い始める終盤まで、その全編に渡って興奮度の高い情交が描かれている。シチュエーションも良好で、そうもあちらこちらで乳繰りあっていては寮生を管理する立場にないよ?と微笑ましく呆れるくらいである。
DSK