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美麗な作画にオチの利いた物語は良好なれども……
２００４年の雑誌掲載デビュー作を含む初の単行本。複数の雑誌掲載作品が収録されているため８～２０頁と作品毎の頁数にはバラつきのある全１０編である。現在と比べればさすがに初期の作品集らしい作画という部分も見られるが、それでも美麗に描かれる数多の女性達はみな秀逸を超えたハイレベル。何と...
２００４年の雑誌掲載デビュー作を含む初の単行本。複数の雑誌掲載作品が収録されているため８～２０頁と作品毎の頁数にはバラつきのある全１０編である。現在と比べればさすがに初期の作品集らしい作画という部分も見られるが、それでも美麗に描かれる数多の女性達はみな秀逸を超えたハイレベル。何とも言えない色気が滲み出ていながら可愛らしさも同居するナイスなプロポーションが精緻に描かれている。少なくともイラスト的に静止した女性像においてはこの時点でも他の追随を許さぬところと言うしかない。素晴らしい。 漫画としても、最後の１コマできちんとオチをつけるストーリーが良く出来ていると思う。タイトル作でもある【課外授業】で女教師が最後に放つ台詞と結末などは「なるほど～」と合点のいくものだった。 しかし、これほど成年コミック向きと言える、つまりはいやらしい肢体を有する女性達が様々な経緯の後に合体していく割に情交描写の淫猥度が高くないのは何故だろう。絵的には淫猥度が高いのに漫画としての興奮度にバラつきがあり、全体としては低いのである。 交わっている時の見せ方（演出）にもう一工夫が必要なのか、それとも背徳的な雰囲気が足りないのか、その理由はおそらく１つではないのであろう。この意味でも初の単行本らしいと言わねばなるまい。次作以降の伸びに期待したい。
ＤＳＫ