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2010/04/08

押しに弱い女性を籠絡する展開にゾクゾクする

表紙で随分損をしていると思う。作者自身が色付けに自信が無いようで、他の作家に依頼している形。それを差し引いても、もう少しマシな表紙イラストがあるだろうに、と首を傾げてしまう。実際は、もっと綺麗で可愛い女性が出てくるし、何とも悩ましくて艶めかしい、人によってはグググッと琴線に触れる...

表紙で随分損をしていると思う。作者自身が色付けに自信が無いようで、他の作家に依頼している形。それを差し引いても、もう少しマシな表紙イラストがあるだろうに、と首を傾げてしまう。実際は、もっと綺麗で可愛い女性が出てくるし、何とも悩ましくて艶めかしい、人によってはグググッと琴線に触れる作風である。前作『お姉さんのハズカシイコト』には、強烈な寝取られ凌辱もあったが、本作はむしろ押しに弱いヒロインをネチネチと籠絡していく作品が多数を占める全7編。タイトルにもあるように、若干天然というか無垢なヒロインが迫られて責められて喘いで悶えて最後は昇天気味に『もっとぉ~っ』とおねだり陥落するパターンに、人妻・女教師・母・部活の先輩や後輩といったナイスな属性と設定が盛り込まれている。水泳部ネタが2編あって、展開は似ているものの、生意気な後輩から責められる強気な先輩と、先輩から責められる可憐な後輩といった具合に、絶妙な関係性とシチュエーションの変化で異なるテイストを醸し出している。また、高校生のバカ話を真に受ける先生という考えが、その深遠(?)なる生徒想いによって覆されるミキ先生の頑張りと心温まるオチには、葵作品に一定の幅を見せたという意味でエポックメイキングな作品かもしれない。責められるばかりだったミキ先生が、髪をおろして変貌した時の、刹那の色気がグッド。さらには、娘と友達とのふしだらな関係を咎める母が代わりに責められてしまう話も良い。誘惑系官能小説で時折見られる展開だが、愉悦を覚えてイレ込んでしまう母と、娘よりも母を気に入ってしまう友達との爛れたオチが淫猥で、娘のカレシに『名前よんでっ』とおねだりする母に苦笑しつつ「何かいい」と思ってしまう。

DSK

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