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愛と肉欲の狭間で翻弄されてきた助教授の本懐とは
【目白】 助教授を蔑み自らを蔑んで2晩のノンストップ情交におよぶ 【鮫島】 自ら赴くようになった助教授のカラダを味わいつつ理事長に“女”を斡旋する 【理事長】 鮫島との密約で助教授と関係を結び、助教授との約束を全うする 前巻から続く目白クンとの爛れた情交から始まる...
【目白】 助教授を蔑み自らを蔑んで2晩のノンストップ情交におよぶ 【鮫島】 自ら赴くようになった助教授のカラダを味わいつつ理事長に“女”を斡旋する 【理事長】 鮫島との密約で助教授と関係を結び、助教授との約束を全うする 前巻から続く目白クンとの爛れた情交から始まる最終巻。全てに失望した目白クンが2晩に渡って助教授を責め続ける描写があまりにいやらしい。作者の素晴らしいところは、こうしたいやらし過ぎる状況づくりが絶妙に上手いことに加えて、たとえダイジェスト的であっても延々と続く情交に時の経過をきっちり感じさせてくれることである。読んでるこっちがクラクラしそうなほど興奮度の高い、本シリーズ以降の作品でも時折見られる秀逸な展開である。そして、ここに沙織が現れる。鮫島の策略によって一同に会する中で沙織の嫉妬という名の狂気が暴発、意外な展開を迎えることに。しかし、この沙織と目白クンの物語もビワの時と同様、失うものもありながら再出発の様相を見せる救いのある結末となっている。そして、自ら鮫島の元を訪れるほど肉欲に溺れ始めた助教授に最後の試練が訪れる。実は第3巻からの伏線とも言えそうな理事長の登場である。目白クンとの逢瀬がまたもやスキャンダル的に取り上げられるのだが、これは鮫島の姦計。これをネタに理事長が助教授を誘う。教授推薦のエサ付きで誘うのだが、これも鮫島の姦計である。誘うだけ誘って判断は助教授に任せることで、助教授の本性、淫らな本質を暴く最終段階となっている。ソファの肘掛けに両脚を乗せたM字開脚でTV出演の映像を背景に理事長から口淫責めを受ける助教授の姿は第1巻の鮫島へのお口奉仕を彷彿とさせ、これを経て助教授が自ら下した爛れた決断で幕を閉じるのである。第2巻で綺羅光作品からの影響について記したが、読み終えた時にあの名作『沙織』三部作を思い出した。
DSK