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ニューヨークの若き司祭カレンツァは篤実な性格と巧みな説教で住民の人気も高かった。ある夜路上で強盗に襲われた彼は絶体絶命の瞬間、手から放った雷によって相手を倒してしまった。己のしたことに動揺する彼は急遽バチカンに招聘される。カレンツァはそこで、己の出生にも関わる、世界を揺るがす恐る...
ニューヨークの若き司祭カレンツァは篤実な性格と巧みな説教で住民の人気も高かった。ある夜路上で強盗に襲われた彼は絶体絶命の瞬間、手から放った雷によって相手を倒してしまった。己のしたことに動揺する彼は急遽バチカンに招聘される。カレンツァはそこで、己の出生にも関わる、世界を揺るがす恐るべきプロジェクトについて知る。カレンツァはイエス・キリストの再臨として世を救うべく創り出されたクローンだったのだ。それを証明するかのように、彼は次々と“奇蹟”を起こしていく……。 まさに世紀末に向けて書かれた一作、と言えるか。この物語は1999年のクリスマスで一度終わっている(とは言えto be continuedで、その続編として書かれたのが『破滅の使徒』)。 若くハンサムで人望も厚く、真摯な聖職者として描かれる中盤までのカレンツァの姿はまさにヒーローそのもの。しかし、強大な力を発揮して奇蹟を起こし、信者を増やしていくうちに徐々に変化を遂げていく姿が元テレビリポーターから側近となったマリオンの目を通じて描写される。 宗教者なんて所詮こんなものなのかとも思うが、その変貌ぶりは興味深く、またおぞましい。
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