仮説行動 の商品レビュー
本書のタイトルの通り、思考重視ではなく行動重視で「仮説」を捉えるための手法が書かれており、「仮説」の意味をより明確にすることができた。仮説マップを構築して、仮説立てと検証のループを行い、リープして実践に移すための必要性・手法について語られている。 仮説を極めていくことで、素早く...
本書のタイトルの通り、思考重視ではなく行動重視で「仮説」を捉えるための手法が書かれており、「仮説」の意味をより明確にすることができた。仮説マップを構築して、仮説立てと検証のループを行い、リープして実践に移すための必要性・手法について語られている。 仮説を極めていくことで、素早く探求することができるようになり、全体の整合性も取りやすくなる。シャーロックホームズが初見のワトソンの格好を見て、アフガニスタン帰りの軍医であることを瞬時に悟る場面は有名だけれども、仮説立てのための質の良いエビデンスの例として挙げられている点は面白かった。 ・帰納法:観察の中に含まれていることしか書けない。 ・アブダクション:観察したものとは違う種類の仮説や観察不可能な仮説を導く。 →顧客が思っていなくても、その行動や発言から意図を解釈して「顧客には課題Aがある」と考えるようなビジネス仮説につながる。 興味・関心・問題意識を自然と持てる人はそう多くもない、ということに多少の安心感を抱きつつも、その種となるようなきっかけや情報を能動的に探索するという必要性の指摘にも首を頷いてしまう。目の前の業務に近視眼的に集中してしまって、「探索や学習のために自分の資源の一部を意識的に投資する」ことを蔑ろにしないというのは常に考えておきたいなと思う。 ①興味・関心・問題意識(この領域やテーマが面白そう) ↓ ②疑問(この顧客はなぜこうしていないのか) ↓ ③問い(顧客の課題はここにあるのではないか) ↓ ④仮説(この顧客はこれが原因でこの課題に苦しんでいる) を重ねていき、自分は何が分かっていないのかの解像度を高めて、学びたいことを言語化して書き出す。①がそもそも苦手なので、探求をした後の疑問立てに繋がるような思考をしていければなあと思っている。
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変化の激しい時代において、効率的に試行錯誤するための仮説設定と行動指針を理論的かつ体系的にまとめた良書。やや教科書っぽさはあるが図も豊富で分かりやすく、仮説プロセスを学ぶスタンダード本になりそうな予感。 なお、練りに練った仮説を元に行動すべきかどうかは、「賭け」らしい。うーん、...
変化の激しい時代において、効率的に試行錯誤するための仮説設定と行動指針を理論的かつ体系的にまとめた良書。やや教科書っぽさはあるが図も豊富で分かりやすく、仮説プロセスを学ぶスタンダード本になりそうな予感。 なお、練りに練った仮説を元に行動すべきかどうかは、「賭け」らしい。うーん、前の章まではかなり論理的だっただけに、後半が精神論なのはやや残念。せめて「(1-最終仮説の信頼度) * 投資額」のような期待値評価が欲しかった。
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