PIT 特殊心理捜査班 蒼井俊 の商品レビュー

五十嵐貴久(著者)

2024/11/25

PIT特殊心理捜査班シリーズの２冊目。蒼井俊と題名に付いているが、主な展開は水無月玲によって導かれていき、蒼井俊はそれに引き摺られていく感じ。
臨場感満天なのは五十嵐貴久ならでは。
これ、続編が間違いなくあるな。期待。
３冊目は春野杏菜かな？

2024/11/21

「PIT　特殊心理捜査班・水無月玲」続編。前作に関して壮大なネタバレ、というよりもストーリーの根本が明かされざるを得ないので、順番通りに読むことをお勧めします。
不測の事態から四肢麻痺の状態となり、それでも捜査班に復帰した蒼井。SNSで糾弾されながらも法で裁かれない悪辣な人物が殺される事件が発生し、その手口からは水無月の関与が疑われた。次のターゲットは誰なのか、そして水無月の行方は。サスペンスフルな警察ミステリです。
技術の進歩のせいで、四肢麻痺となっても捜査の大きな戦力として務めを果たせる蒼井。実に頼もしい限りだけどこの生活もかなりつらそうではあります。とはいえ彼にできることはもう捜査しかないのだろうなあ。そして当然ながら危機に陥る展開もあって、とんでもなくハラハラさせられました。終盤の展開は圧巻。
でもこの殺人事件、凄惨ではあるものの。被害者のバックグラウンドを考えると彼らには全然同情できないなあ。正義と捉えるのは間違っているとわかっていても、胸のすくような思いを感じてしまうのは間違いないかも。そしてそんな輩が現実にも少なくないことにはうんざりしてしまいます。

2024/11/12

「PIT 特殊心理捜査班・水無月玲」を読んでいるのが前提で物語が展開するので、完全に順番を間違えた。何か心理を読んでいるのかもしれないが、すべて後出しじゃんけんのような進み方で非常に違和感を覚える。人物描写も多分前作読んでないので中途半端（これは単に自分が悪いだけかもしれん）。上記を置いたとしても個人的にあまり面白い作品ではないと思う。

2024/10/31

連続殺人犯を追うPIT特殊心理捜査班の蒼井俊とあるが、蒼井を刺して全身麻痺にさせた水無月玲が、どういう訳か蒼井に犯人のプロファイルを伝えて捜査を進めているだけで、蒼井からは捜査に対する想像性が見られない。

とは言え小説は面白かった。
細かい章立ては読みやすく、次々と起こる狂気の殺人事件は、予見されながら殺害を実行されてしまう抜け道探しの要素があり楽しめた。
でも、やはり星は３つだった。

2024/10/03

車椅子の刑事・蒼井俊が捜査する連続殺人事件。被害者はＳＮＳなどで糾弾されながら司法に裁かれなかった者たちだった。彼らの悪行をなぞらえるかのような異常な死に様に、蒼井は犯人の自己顕示欲を見て取る。そして、残酷な手口にかつて警察組織を裏切った稀代の犯罪者の存在を感じた。その人間こそ、彼の四肢の自由を奪った元凶だった――。

瞠目の警察小説×サイコスリラー！