のすたるじあ の商品レビュー
創元推理文庫から2024年10月に復刊された城昌幸傑作選2冊同時刊行の2冊目。親本は『のすたるじあ』(1976年、牧神社)だが、本書の半分に満たない量であり、多くの掌編が併録されている。いずれも、香り高い洋酒の、その香りのみを真空パックしたような作品で、心地よく酔わされる。墓場...
創元推理文庫から2024年10月に復刊された城昌幸傑作選2冊同時刊行の2冊目。親本は『のすたるじあ』(1976年、牧神社)だが、本書の半分に満たない量であり、多くの掌編が併録されている。いずれも、香り高い洋酒の、その香りのみを真空パックしたような作品で、心地よく酔わされる。墓場から電話がかかってくる『死人に口なし』(pp178-203)と、藤原編集室による編集後記によると作者の実体験だという『怪談京土産』(pp311-317)が特に味わい深かった。
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