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江戸の犯罪録 の商品レビュー

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2024/12/01

長崎奉行所の裁きの記録「犯科帳」。 江戸時代における社会の実情と犯罪について、 長崎という場所での特異性をも含め、分析し、紹介する。 序章 江戸時代の「リアル」を知る 第一章 長崎における「罪と罰」 第二章 人間模様さまざま――酒、男女の仲、喧嘩口論 第三章 犯罪者たちの素顔 第...

長崎奉行所の裁きの記録「犯科帳」。 江戸時代における社会の実情と犯罪について、 長崎という場所での特異性をも含め、分析し、紹介する。 序章 江戸時代の「リアル」を知る 第一章 長崎における「罪と罰」 第二章 人間模様さまざま――酒、男女の仲、喧嘩口論 第三章 犯罪者たちの素顔 第四章 法をくぐり抜けようとする者たち――「抜荷」を事例に 第五章 「隔離」された人びと 終章 「犯科帳」とはどんな史料か ・おわりに ・主要参考文献・参考資料 ・あとがき ・巻末地図「江戸時代の長崎」 事実は小説よりも奇なり。 長崎奉行所の202年間の「犯科帳」145冊から見える 裁きの記録は、江戸時代の、長崎という場所での 社会に潜む「罪と罰」を明らかにする。 江戸時代の法と裁きの基礎知識、刑罰、管理社会の中での 自訴や密告、長崎奉行の統治等を分かり易く説明する中にも、 裁きの記録が登場する。 日常生活に溢れる酒での事件、三人相手の密通からの重罰。 酒での過ちや男女の迷走は現代にも起こりうる事。 血縁・地縁・職縁の繋がりと、処罰は家族や子どもまでも縁座。 無宿人の問題。遠島先での事件。 刑罰によっては、男は非人原へ。女は遊女屋へ。 人間模様と人間ならではの悲喜こもごもが伝わってくる。 圧倒されるのは、唐船・オランダ船に関わる記録の多さ。 盗難や密輸、偽銀札に海外渡航、役人の輸入品横流しなど、 長崎ならではの事件の多さ。特に、あの手この手の抜荷の様子。 抜荷のために沖に停泊の船まで泳いでいくとは~。 追放刑を重ねても長崎に帰ってしまう理由。 死を覚悟してまで抜荷をする儲けのうまみ。 但し、史料としてはすべての判例が記されているわけでは ないし、後世の編纂があるようなので、歴史資料としては 使いづらいとのこと。それでも当時の犯罪への興味は深まる。 なので、小説とかドラマのネタにもなりそうだなぁと 思っていたら、これらをもとにした「長崎犯科帳」という 時代劇TVドラマが過去に存在していたそうです。

Posted byブクログ