純喫茶トルンカ 最高の一杯 の商品レビュー
本屋の店先で懐かしいシリーズ名を見つけて思わず買ってしまいました。純喫茶トルンカシリーズの最終巻です。 第1巻の『純喫茶トルンカ』が2013年11月,2巻『しあわせの香り』が2015年2月ですから、約10年して完結編です。もっとも八木沢さん、2015年12月の『きみと暮らせば』以...
本屋の店先で懐かしいシリーズ名を見つけて思わず買ってしまいました。純喫茶トルンカシリーズの最終巻です。 第1巻の『純喫茶トルンカ』が2013年11月,2巻『しあわせの香り』が2015年2月ですから、約10年して完結編です。もっとも八木沢さん、2015年12月の『きみと暮らせば』以後はずっと新刊が無く、今年の7月にアンソロジー『眠れぬ夜のご褒美』に久しぶりに新作が掲載されたようです。その間、何をされていたのやら。。。 2巻『しあわせの香り』の感想に私は「このシリーズはもう少し続くのかな。謎めいたマスターの奥さんが最後の主人公かもしれません。」と書いていました。その予想通り最後の一編は奥さんがメインの話になっています。ただ、さすがに他の登場人物はかすかに記憶がある位。何せ10年ぶりですからね。 商店街の路地裏に有る純喫茶トルンカ。強面で寡黙なマスターと明るく元気な女子高校生の娘。とてもおいしいコーヒーを淹れる店に問題を持ち込む様々な常連たち。 直前に読んだのが山本幸久だったせいかもしれませんが、決して上手い/小器用な作家さんとは思いません。ちょっと不器用ながら誠実に丁寧に暖かな物語を作っている。それが持ち味の作家さんの様な気がします。
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とてもよかったです! 久しぶりにトルンカのお話を読んだので、前を忘れてしまっていたけど… やっぱりみんなあたたかかった。 すごくいい本でした。
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トルンカの最終章に涙した。 冒頭の滝田じいの章で驚愕し、女優ルミちゃんの過去との対峙、マスターが家族と向き合っての大団円。なんと温かく素晴らしいエンディング。 読者の誰もがトルンカの常連になりたいはず!最高の一杯を私も味わいたい。
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「あぁ。とうとう読み終わってしまった。」と解説の菊池亜希子さんと同じことをつぶやいてしまいました(泣)。純喫茶トルンカの完結編でした。ついに骨董屋の滝田じいが語られた「眉雪の後悔」。トルンカで撮影された映画の主演田所ルミの「傷だらけのハリネズミ」。そして、今は亡き長女・菫を含めた...
「あぁ。とうとう読み終わってしまった。」と解説の菊池亜希子さんと同じことをつぶやいてしまいました(泣)。純喫茶トルンカの完結編でした。ついに骨董屋の滝田じいが語られた「眉雪の後悔」。トルンカで撮影された映画の主演田所ルミの「傷だらけのハリネズミ」。そして、今は亡き長女・菫を含めた立花家の再生「最高の一杯」。今までにない重い物語でした。でも、それぞれ自分を見つめ、前を向き、救いを得ることができました。涙がこぼれます。最高のコーヒーの香りが、読後に馥郁と漂うようです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
待ちに待った続編。 期待どおり、いや、期待以上の内容でした。 人の優しさ、温かさにあふれた物語。 小説で起きる出来事や事件は、時に大げさだったり不自然すぎることがありますが、 この作品はそういうことはなく、ちょうど良い塩梅で、 違和感なく物語に入っていけます。 だからこそ感動に繋がるのだと思います。 マスターの言動も共感できる部分が多くて非常に良かった。 作者の八木沢さん、あまり作品は多くなく、 世間的にもそれほどメジャーな作家ではないと思いますが、もっともっと評価されるべき人だと思います。 私は大好きです。 またこの人の作品を読みたいです。
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☆4.5 シリーズ第3弾(完結) 大好きな「トルンカ」シリーズの完結編。 今作で完結してしまうと思うと、寂しさのあまりページを捲る手がゆっくりになってしまったりしてしまいましたが…最後まで大切に読ませて頂きました! 滝田じいの話、ルミさんの話、そしてマスターの話…どの話も涙...
☆4.5 シリーズ第3弾(完結) 大好きな「トルンカ」シリーズの完結編。 今作で完結してしまうと思うと、寂しさのあまりページを捲る手がゆっくりになってしまったりしてしまいましたが…最後まで大切に読ませて頂きました! 滝田じいの話、ルミさんの話、そしてマスターの話…どの話も涙なしでは読めない素敵な物語ばかりでした(っ ̫ ; ˘) まだまだトルンカの物語を読み続けたいので、いつか番外編が出てくれないかなぁと楽しみに待っていたいと思います❁⃘*.゚ それにしても…マスターが淹れてくれるコーヒーは、どうしてあんなにも美味しそうなのでしょうか!? トルンカの様な喫茶店が近所にあったら、毎日でも通いたいです(ჱ̒⸝⸝•̀֊•́⸝⸝)
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あれ? 第一巻である『純喫茶トルンカ』を読み終わったのいつだっけ? とさかのぼってみたら、二〇一六年の元旦だった。いきなり刊行された第三巻かつ最終巻。実際には結構な時間が経っているけれど、物語のなかでは、第二巻の最後が昨日のことであったかのように話が進んでいく。現実にはなかなか...
あれ? 第一巻である『純喫茶トルンカ』を読み終わったのいつだっけ? とさかのぼってみたら、二〇一六年の元旦だった。いきなり刊行された第三巻かつ最終巻。実際には結構な時間が経っているけれど、物語のなかでは、第二巻の最後が昨日のことであったかのように話が進んでいく。現実にはなかなかこういった地域コミュニティはないけれども、だからこそ物語として価値がある。ごちそうさまでした。
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帯にもある通り完結巻なんだな。 間が空きすぎて大分忘れていたが読みながら思いだして来る。 滝田じい、どうしようもない爺さんのようであったけど、(実際あまり褒められないが)マスターの言葉通り後悔とともに生きていく、が残る。 誰しも大きなものから小さなものまで後悔があるもの。忘れられ...
帯にもある通り完結巻なんだな。 間が空きすぎて大分忘れていたが読みながら思いだして来る。 滝田じい、どうしようもない爺さんのようであったけど、(実際あまり褒められないが)マスターの言葉通り後悔とともに生きていく、が残る。 誰しも大きなものから小さなものまで後悔があるもの。忘れられない引っかかりはどうしようもないものだ。前向きにとらえれる良い言葉。 この物語のテーマであろう再会と和解もマスターが主となる章で締めくくられる。案外すっとまとまった感があったが悪くなかったが、長く待った新刊だったのでやはり終わってしまうのは惜しい。
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