ブラザーズ・ブラジャー の商品レビュー
ー私はたぶん、願いすぎていた。自分にも、他人にも。 傷つけないから、傷つけないで、と祈っていた。 (p.118) 書店で何気なく手に取った本。とても面白くて、一気に読んでしまった。 父・"悟...
ー私はたぶん、願いすぎていた。自分にも、他人にも。 傷つけないから、傷つけないで、と祈っていた。 (p.118) 書店で何気なく手に取った本。とても面白くて、一気に読んでしまった。 父・"悟くん"の再婚で新しい母・"瞳子さん"と弟となった晴彦と暮らすことになった主人公のちぐさ。 親しい友人もいて、恋人もいて、周りの人と上手くやっているいわゆる"普通"の女子高生のちぐさは、ある日晴彦が女性向けのブラを着けているところを目にする。晴彦を受け入れようとしつつも、友人たちの目や周りの"普通"を気にして晴彦を傷つけてしまったちぐさのもがく様子に引き込まれた。 "普通"を気にしすぎて、周りの目も気にしすぎてしまう姿に共感した。 ー他人からすれば些末な、くだらないことでも、自分にとってみたら譲れないことって、きっとある。それが多ければ多いだけ、生きづらくて、傷みやすい。 (p.47)
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佐原ひかりさんに言葉選びが好きだ。「溜まっていた思いを出し切った後、奥底に一つ、残っていたものを見つけた。」登場人物の思いが、色鮮やかに伝わる。 そして、言いたいことは言う。仲良くしたいなら、傷ついたなら、好きだと思ったなら。 自分の想いをはっきりと伝えることが怖い。自分と相手の...
佐原ひかりさんに言葉選びが好きだ。「溜まっていた思いを出し切った後、奥底に一つ、残っていたものを見つけた。」登場人物の思いが、色鮮やかに伝わる。 そして、言いたいことは言う。仲良くしたいなら、傷ついたなら、好きだと思ったなら。 自分の想いをはっきりと伝えることが怖い。自分と相手の関係が変わってしまうんじゃないかと怖くなる。それでも伝えるべきだ。伝えないと相手は気づかない。自分が、何を考えているのか。もしかしたら、相手も気にしているのかもしれない。 自分の想いを伝えよう。
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疾走感を漂わせるとても軽快な作品でした。 急に家族が増えた高校生のちぐさは、新たに 増えた弟の晴彦がある日ブラジャーを着けているところに遭遇した。 「理解」が、なかなか難しい世の中で、どう向き合うのか、新たな家族に向き合い方を知らされる 作品です。 青春感がページを捲るたびにより...
疾走感を漂わせるとても軽快な作品でした。 急に家族が増えた高校生のちぐさは、新たに 増えた弟の晴彦がある日ブラジャーを着けているところに遭遇した。 「理解」が、なかなか難しい世の中で、どう向き合うのか、新たな家族に向き合い方を知らされる 作品です。 青春感がページを捲るたびにより濃厚に感じられました。
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