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地べたから考える の商品レビュー

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2024/10/12

10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」ひさびさの新刊(第三期まずは三冊)。ブレイディみかこの既刊本から選り抜いたエッセイ15本。選者は筑摩書房で長年高校生向けの国語教科書を作ってきた先生とのこと。出典はちくま文庫やみすず書房、岩波現代文庫や文芸誌掲載作など私も...

10代のためのノンフィクションシリーズ「ちくまQブックス」ひさびさの新刊(第三期まずは三冊)。ブレイディみかこの既刊本から選り抜いたエッセイ15本。選者は筑摩書房で長年高校生向けの国語教科書を作ってきた先生とのこと。出典はちくま文庫やみすず書房、岩波現代文庫や文芸誌掲載作など私も未読のものがわりと多く(ありがたい!)、おなじみ「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」からは1篇だけだけれど、それははじめから若い読者も手に取りやすく読みやすく書かれている本だからね。 書き下ろしのまえがきに本人が書いているように「大人がティーン向けに作った本なんて自分なら絶対読まない」だろうけど、ブレイディさんのどの文章をどう集めても、そういう支配の一環とも呼べる「大人にとって都合のいい子」製造装置にはなりようがない。受け売りの言葉や与えられた抽象的な問いの空中戦ではなく、地に足をついた自分の中から立ち上がってくる問いを大切にせよ、というメッセージが、いろいろなかたちで伝わってくる。これもまた「記号接地」と地続きなのかもしれない。 書き下ろしの「おわりに」がよくて、英語でエンパシーの概念を端的に表す慣用表現「他者の靴を履いてみる」から、それ以前に「自分の靴を履いているか」というあたりの例え話がひじょうにわかると思えた。 集中すれば1時間ちょっとで読めるし、大人のブレイディみかこ入門にもおすすめ。ここで自分のアンテナに引っかかる話題があったら芋づる式に出典の本に出会えばいい。ちくま文庫、何冊か買おう。 巻末の「次に読んでほしい本」三冊(榎本空、松本哉、金子文子)も、みな気になる。そのうち読むつもり。

Posted byブクログ

2024/10/10

感想 路地を歩いて匂いをかいで手で触れて。ニュースはどこか他人事。だけどその端緒は街のどこにでも転がっている。商品の中に人の言葉に。

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