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作家とおしゃれ の商品レビュー

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2024/11/10

作家と酒の「酒」は普遍的でよかったけれど、「おしゃれ」は移り変わりも激しく性差好みもあるのでこのシリーズとして楽しむにはムリがある

Posted byブクログ

2024/10/04

「おしゃれ」をテーマにしたアンソロジー。平凡社のアンソロジー「作家と××」シリーズの一冊。収録されている作家は芥川龍之介や菊池寛から、三島由紀夫や檀一雄といった戦後の作家、村上春樹や川上未映子、村田沙耶香といった現代文学の人、柳田国男や今和次郎、宇野亜喜良、会田誠といった文学以外...

「おしゃれ」をテーマにしたアンソロジー。平凡社のアンソロジー「作家と××」シリーズの一冊。収録されている作家は芥川龍之介や菊池寛から、三島由紀夫や檀一雄といった戦後の作家、村上春樹や川上未映子、村田沙耶香といった現代文学の人、柳田国男や今和次郎、宇野亜喜良、会田誠といった文学以外の人や、長谷川町子や望月峯太郎のような漫画家まで幅広いく、収録されている作品は極短いエッセイの類いでちょっとした隙間時間に読み進めていける。軽めのアンソロジーとしてはすごく良いのではないかと思う。唯一、気になった点をあげるとすれば、出典の記載はあるが初出の情報が抜けてる点であろうか。ファッションの話なので、戦前なのか戦後なのか、戦後でも60年代なのか70年代なのか、その作品が何時書かれたものなのかというは(まぁ、作者の活動時期と内容から大体のところは見当が付くかもしれないけれど)重要なので、その情報が欠けているというのは気になった。 あと、選者が編集部ということか、収録作が多いためか、「解題」がないのも淋しい。選者による解題はアンソロジーを読む楽しみの一つだと思う。 収録作の中では、戦前の詩人である田中冬二の「新しい沓下」という詩が良い。 > 今日私は新しい沓下を穿いているのだと/その感情がわずかに悲しい心を/制してくれる この新しい沓下の持つ特別な感じが好きだ。子供の頃、大晦日の夜に開けた正月に着るために買った晴れ着とまではいかないがまだ袖を通していない新しい服を一揃い枕的に畳んで眠りにつくあの時の高揚感を思い出す。 あと、久しぶりに読んで、森茉莉と川上未映子の文章の気持ち良さを再確認した。

Posted byブクログ