社員食堂に三つ星を の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
がっつり管理栄養士がメインの小説が珍しいので題材にしてくれて嬉しい。 そんな物珍しさで手に取ってみた。 長らく経営されている厨房によくいる女帝(お曲様)の存在は期待通りだったが、栄養は二の次のような言動で主人公に噛み付いていたので、じゃあなぜここで働いているの??と強く思った。 地方の田舎へ行けばそうゆう人間も珍しくはないのだろうか??? しかし、主人公も主人公で、名前を叫んだ上で、なんでタマネギを水につけてしまうんですか!?ビタミンB群やカリウムが溶けてしまうでしょ?辛味成分であるアリシンは血液をサラサラにするし、疲労回復にかかせないビタミンB1の働きも持続させるので積極的に摂取した方がいいって話しましたよね。どうして忘れてしまうんですか!〜などと語っておりp132 調理補助員の立場からすると熱血すぎてめんどくさいだろうなと感じてしまう笑 社員食堂で調理補助にそこまで求めるか? 主人公が本当に現場仕事を経験してきたのか疑問。 男性社員が女性社員の手柄をコネで横取りして自分は昇進して本社勤務、女性社員は地方に飛ばされてどこぞの老人施設でチーフ、というのはリアルに聞いたことがある話で、そうゆう昔ながらの男性贔屓な委託業者あるあるも、参考にされた管理栄養士のどなたかが話したりしたのかしらと思ったり笑 管理栄養士要素としてたまに栄養学の教科書に書いてある事柄が語られるのだが、突然抜粋してきたかのような語りで態とらしさを感じてしまった。 参考文献によると、栄養士のなぜ?どうして?シリーズ6給食経営管理論 第2版とある。(他、食堂や会社の関係者や管理栄養士ら) また、仮想の話し相手(グックー)が存在することは共感できるが、さすがに第三者も同乗している時にその仮想の声も聞こえて思わず返事をしてしまうのはやりすぎな感じがする。 結局、手柄を横取りした男は社員食堂を一般開放するプロジェクトのマネージャーとして働き出すも嘘がバレ、主人公にその尻拭いのため東京に戻ってくれないかと上司に頼まれる。 主人公はちょうど今の勤務地の地方で、地産地消の活動がこれからますます軌道に乗っていくような状況。 私をそのプロジェクトのマネージャーにしてくれるのなら戻りますと言うと、いや…そんな専門卒の若い女の子に重要な役職は付けられない。周りから苦情が出るからね。などと断られる。 なんとリアルな笑 リモートでサポートすることに落ち着くが、そうゆうところもまたリアルだ… そうやって業務は増えるものの、おそらく賃金はさほど上がらない…そうゆう現実的な終わり方なのは良かった。 頑張れ… 柿の皮をむかずにヘタを切って、その断面に八等分の切り目を入れたら、グリルで焼く。甘みが増す。クリームチーズをのせて粗挽きの黒胡椒をかければ絶品p158
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何年か前にどハマりして大人買いをした作家です。その頃よりはハマりはしないけれど、相変わらず落ち着くし、何よりもこの作家の話には元気を貰えます。 管理栄養士の主人公みなほは理不尽に田舎の家具メーカーの社員食堂に飛ばされる。その先には誰も楯突けないお局パート調理員がいて、みなほ以前...
何年か前にどハマりして大人買いをした作家です。その頃よりはハマりはしないけれど、相変わらず落ち着くし、何よりもこの作家の話には元気を貰えます。 管理栄養士の主人公みなほは理不尽に田舎の家具メーカーの社員食堂に飛ばされる。その先には誰も楯突けないお局パート調理員がいて、みなほ以前に着任した栄養士はみんな耐えきれずに退職。だからこそ自分は絶対に辞めたくない。 根っから意地悪な人も世の中にはいるでしょうが、よく知ってみればいい人というのが本の中。アヒルバスが出てくるのも嬉しい。擬人化されたミゼット2にはちょっと引くけれど。瀬里奈ちゃん推し。
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主人公みなほは急に地元家具メーカーの社員食堂に辞令を出される。 そこには今まで何十人も管理栄養士などを辞めさせてきたパワフルパート調理員郷力がいて…… 料理長赤星さんの作るお料理はみなほも大好き。 私も食べたくなったー。 赤星さんの娘さんも博学。 郷力さんとみなほ、赤星さんな...
主人公みなほは急に地元家具メーカーの社員食堂に辞令を出される。 そこには今まで何十人も管理栄養士などを辞めさせてきたパワフルパート調理員郷力がいて…… 料理長赤星さんの作るお料理はみなほも大好き。 私も食べたくなったー。 赤星さんの娘さんも博学。 郷力さんとみなほ、赤星さんなどこの社員食堂の未来が輝かしいものでありますように。 てかみなほの上司、はぁ?!となりました。 みなほの未来に幸あれ!
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東京でキャリア街道まっしぐらの管理栄養士・日元 みなほは突如、紀伊半島にある地元家具メーカーの 社員食堂へ異動を命じられる。東京が恋しいみなほ だったが、町の人の優しさやおいしい郷土料理に 出逢い…。
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この本のタイトル「三つ星」が一体何なのか? それがこの物語のメッセージだ。 そこにあるのは、信頼できる、リスペクトできる仲間達と力を合わせ、工夫して食べることへの喜びを共感し合えること。 高級であることよりも新鮮であること。 収穫する喜びを共感し合えること。 昔から地元の人達に...
この本のタイトル「三つ星」が一体何なのか? それがこの物語のメッセージだ。 そこにあるのは、信頼できる、リスペクトできる仲間達と力を合わせ、工夫して食べることへの喜びを共感し合えること。 高級であることよりも新鮮であること。 収穫する喜びを共感し合えること。 昔から地元の人達に受け継がれてきた食材や料理の意味合いを深く理解すること。 そんなメッセージが物語の味として仕込まれている。 「ええか、悲しいときには美味しいものを食べるのが一番なんやで、そうすると悲しいより美味しいが勝って元気になるんやで!」 一番気に入った台詞だ。 その気持ちが作者が伝える「三つ星」なんだな、、って感じる。 元気に食べること、美味しく頂くこと、仲間に感謝すること、そんな気持ちいっぱいになる作品。
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