深海のスノードーム の商品レビュー
こうあるべき、あらねばならないという呪いに縛られた沙保とミナト。優しい死に方を教えてくれるという喫茶店にたどり着くが…。自由奔放に生きる律と暮らすことで徐々に生きる力を取り戻していく。こうあるべき、って枠組みからはみ出すことの恐怖やマイノリティの生きづらさ、母子のしがらみなど読ん...
こうあるべき、あらねばならないという呪いに縛られた沙保とミナト。優しい死に方を教えてくれるという喫茶店にたどり着くが…。自由奔放に生きる律と暮らすことで徐々に生きる力を取り戻していく。こうあるべき、って枠組みからはみ出すことの恐怖やマイノリティの生きづらさ、母子のしがらみなど読んでいて息苦しくなってくる。それでも律の明るさに惹かれ読了。小さな世界におさまることなく新しい世界に羽ばたいていけるならその方がいい。新しい世界が優しいとは限らないけどね。
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多様性の現代。 知らないことはまだまだたくさんあるなって思いました。 なんでも決めつける人間にはなりたくないって思うので(決めつける人、苦手)、沙保の母親すごく嫌だった。むしろこういう人の方が問題ありだよね? このような形のシェルター必要ですね。 すごく好きな小説でした。
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幼い頃から母親に女らしくある事を強要され、何者にもなれない自分の不甲斐なさと婚約者との暮らしに行き詰まり逃げだした23歳の沙保。「やさしい死に方」を教えてくれる喫茶店を訪れ、陽気な律と出会い成り行きで共同生活を始める。政治家の家に生まれ育ちゲイであることを隠し生きるのに疲れたミナ...
幼い頃から母親に女らしくある事を強要され、何者にもなれない自分の不甲斐なさと婚約者との暮らしに行き詰まり逃げだした23歳の沙保。「やさしい死に方」を教えてくれる喫茶店を訪れ、陽気な律と出会い成り行きで共同生活を始める。政治家の家に生まれ育ちゲイであることを隠し生きるのに疲れたミナトも加わり…。沙保の生理痛の重さの話をずっと引っ張り自分は生理中でないにも関わらず憂鬱な気持ちになった。必要な描写かもしれないがなんだかな。ずっと陰鬱さが漂うけど最終章は明るく笑顔になれたのでそれは良かった。
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