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いずみとみずうみ の商品レビュー

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2024/10/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズなのかもしれないけれど、単体でも大丈夫の絵本。絵本作家になりたい女の子のお話で、亡くなってしまった弟のいずみくんをずっと想っている姿がグッとくる。小さい子がひとりで読むにはちょっと難しい内容かもしれないが、絵がとてもきれい。

Posted byブクログ

2024/10/05

 小手鞠るいさんの「まほうの絵本屋さん」シリーズは、絵本との出会いからそこに繋がるのかといった、そんな素敵な夢を抱かせてくれて、本書に於いては、心はいつも一緒だよというお話(2024年)。  お話を読むのも書くのも大好きな主人公の「若林湖」が、春夏秋冬いつも思っているのは「い...

 小手鞠るいさんの「まほうの絵本屋さん」シリーズは、絵本との出会いからそこに繋がるのかといった、そんな素敵な夢を抱かせてくれて、本書に於いては、心はいつも一緒だよというお話(2024年)。  お話を読むのも書くのも大好きな主人公の「若林湖」が、春夏秋冬いつも思っているのは「いずみ」のことであり、その心の友とも感じさせる切実な気持ちは、毎晩夢の中でひとり出かける「空想の森」での願い事にもよく表れている。  たかすかずみさんの薄らとぼやかしたような背景に、ほんわかとした雰囲気のキャラクターたちが描かれている絵は、まさに夢の世界のような親しみやすさを感じられたが、最後の真相を知ることによって、それは紛れもなく切なる痛みを抱えたリアルな現実であったことに、読後は思いのほか、ピリリとするものがあったが、それでも常に前向きな彼女に勇気づけられる子どもたちも多いことであろうと感じられた、そこに本書の素晴らしさはあるのだと思う。  個人的には、登場する家族のあり方に感じられたジェンダーレスな雰囲気が、今の時代ならではの絵本を思わせるようで印象深かった。

Posted byブクログ