もう少しだけ、そばにいて の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんで去年に読んでなかったんだろう…自分の中で確実に忘れられない作品になりました 溺愛リーマン×車椅子の小説家 という組み合わせで、苦難を乗り越えてパートナーとして生きていくまでのお話かと思っていたんですがそんな甘いものじゃなかったです。起きたらまずは無になる、という晴人のルーティンに、私じゃ計り知れないほどの人生への絶望を感じてしまって、最愛の人がいるから辛いこともなんとかなるという綺麗事なんか何も無くて、ずっと胸が締め付けられてました。安楽死という選択肢が晴人にとってはお守りであること、正解なんて何も分からないけど、最後の選択は晴人が人生で晃を愛したという記憶を綺麗なまま閉じ込めておきたかったんだと思います。やるせなさは残るけど、何も不幸なんかじゃないって伝えたい。難しいテーマの極みだと思うんですが、そんなテーマをこのジャンルで描ききってくださったこと、感謝が止まりません。
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