世界の本当の仕組み の商品レビュー
世界の最高知性の一人と言われるバーツラフ・シュミル。彼が「現在の地球の状態」について、科学者として分析し、根拠を示し、解説してくれる本。楽観でも悲観でもなく、右でも左でもなく、「科学者」として書くことを意識したということで、多くのファクトや実際に起こったことをもとに書かれている。...
世界の最高知性の一人と言われるバーツラフ・シュミル。彼が「現在の地球の状態」について、科学者として分析し、根拠を示し、解説してくれる本。楽観でも悲観でもなく、右でも左でもなく、「科学者」として書くことを意識したということで、多くのファクトや実際に起こったことをもとに書かれている。エネルギー、食糧、材料、環境など、大切な7項目が書かれているが、確かにどれも深刻。予想の通り、決して明るい状況ではなく、むしろとても厳しい状況で無力感すら感じる。複雑で大きな世界をどう変えていくのか。諦めずに取り組みたいが、まずは事実をしっかり抑えることが大事なんだろう。
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本の前半パートでは、エネルギーの視点でそれぞれの産業(農業・セメント・プラスチックなど)における化石燃料の依存度が高いことをデータを基に示していた 目に見えるところではEVなどにより、化石燃料の消費を抑えているような印象を受けるが、他の産業ではやはり大量生産を前提として考えると...
本の前半パートでは、エネルギーの視点でそれぞれの産業(農業・セメント・プラスチックなど)における化石燃料の依存度が高いことをデータを基に示していた 目に見えるところではEVなどにより、化石燃料の消費を抑えているような印象を受けるが、他の産業ではやはり大量生産を前提として考えるとどうしてもまだまだ化石燃料の依存度が高いことがよく分かった 特にこの本の中で、現代文明の4本柱として記載されているセメント・鋼鉄・プラスチック・アンモニアの生産におけるハーバーボッシュ法のようなブレイクスルーがないと難しいように感じた
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自分の無知を突きつけられた一冊。世界は良くなっているし良くなっていくという啓蒙主義にあまりピンときておらず、本書のほうが現実を理解するのに役にたつと感じた。 まず、エネルギーという観点では太陽エネルギーのみでは到底いまの豊かさを享受できないということがたった数十ページで示されてい...
自分の無知を突きつけられた一冊。世界は良くなっているし良くなっていくという啓蒙主義にあまりピンときておらず、本書のほうが現実を理解するのに役にたつと感じた。 まず、エネルギーという観点では太陽エネルギーのみでは到底いまの豊かさを享受できないということがたった数十ページで示されていてそこからして衝撃だった。そして窒素固定にアンモニア合成、全然知らなかった…。多くの人口を養うための食糧供給に化石燃料は絶対必要だし、それを許さんとする道徳法律はない…本当に難しい課題だが、ちゃんと理解した上で出来ることをやっていくしかない。電気では代替が難しい部分があるのも良く分かった。 また、リスクについては曝される期間が重要というのも当たり前なのに気づけてなくて、コロナ対応などでモヤモヤしていた部分が少しスッキリできた。
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現代の世界を構成する要素が、我々の生活にどう関わっているかを教えてくれます。地球温暖化、資源問題などのニュースの理解につながるのではないかと思います。 1 どんなにAIなどの情報技術が進んでも、我々の生活には、プラスティック、鉄、セメント、アンモニアは現代世界には不可欠であること...
現代の世界を構成する要素が、我々の生活にどう関わっているかを教えてくれます。地球温暖化、資源問題などのニュースの理解につながるのではないかと思います。 1 どんなにAIなどの情報技術が進んでも、我々の生活には、プラスティック、鉄、セメント、アンモニアは現代世界には不可欠であること 2 世界では様々なリスクがあるが、数値により相対化、比較すべきであること 3 地球温暖化はかなり以前から予測されていたし、くいとめる努力は必要だが、覚悟も必要だろう といったことを、多くのデータを使って教えてくれます。訳文がわかりにくいところもありますが、この世界で起こっていることの背景の理解につながるのではないかと思います。
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「思考の基本動作」についての本。 我々の物事についての理解がいかに表面的で浅はかであるのか、「事実」を認識出来ていないか、それを痛感させられる本である。数字に基づいて厳しく現実を認識し、正しい理解のもとに必要な行動を起こすこと。その「基本」に立ち返るきっかけとなる本となる。 極端...
「思考の基本動作」についての本。 我々の物事についての理解がいかに表面的で浅はかであるのか、「事実」を認識出来ていないか、それを痛感させられる本である。数字に基づいて厳しく現実を認識し、正しい理解のもとに必要な行動を起こすこと。その「基本」に立ち返るきっかけとなる本となる。 極端な終末論や、魔法のようなバラ色の未来、どちらも「知的詐欺」のようなものである。詐欺師の一番重要な仕事は、「この世の中に詐欺師などいない」と信じさせること。信じてしまった人こそ良い迷惑である。詐欺師の目的は「金」である。 自分で事実を確認して、自分の頭でしっかり考えることを忘れてはならない。その為の基本的なレファレンスとなる本。
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タイトルにある様に7つの事柄→ ⚫︎エネルギー ⚫︎食料 ⚫︎素材 ⚫︎グローバル ⚫︎リスク ⚫︎環境 ⚫︎未来 これを事実に基づきわかりやすく説明されている。個人的には素材の章が新たな発見で興味深く 読ませてもらった。 総じて巷のニュースなどの情報での違和感、矛盾点が少しクリ...
タイトルにある様に7つの事柄→ ⚫︎エネルギー ⚫︎食料 ⚫︎素材 ⚫︎グローバル ⚫︎リスク ⚫︎環境 ⚫︎未来 これを事実に基づきわかりやすく説明されている。個人的には素材の章が新たな発見で興味深く 読ませてもらった。 総じて巷のニュースなどの情報での違和感、矛盾点が少しクリアーになった気がする。 余談だが、帯にビルゲイツと言う文字があると私、思わず購入してしまいます。。。
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ファクトとして数字がかなり羅列されるが、表やグラフ資料で補助解説があれば、かなりスムーズに読めるのにと感じた。本書は現代世界、人類の成立が化石燃料ありきと説く。従って、今後の温暖化対策実現にはかなり否定的に書かれている。その視点がかなり面白い。
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https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84517990R01C24A1MY5000/
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<感想> ・エネルギー、食料、素材に関して根本的な事実を数字で示してくれる良書 ・これらの理解抜きに地球温暖化を語るのは絵に描いた餅 How the World Really Works A Scientist`s Guide to Our Past, Present, and...
<感想> ・エネルギー、食料、素材に関して根本的な事実を数字で示してくれる良書 ・これらの理解抜きに地球温暖化を語るのは絵に描いた餅 How the World Really Works A Scientist`s Guide to Our Past, Present, and Future 【目次】 第1章 エネルギーを理解する――燃料と電気 第2章 食料生産を理解する――化石燃料を食べる 第3章 素材の世界を理解する――現代文明の四本柱 第4章 グローバル化を理解する――エンジン、マイクロチップ、そしてその先にあるもの 第5章 リスクを理解する――ウイルスから食生活、さらには太陽フレアまで 第6章 環境を理解する――かけがえのない生物圏 第7章 未来を理解する この世の終わりと特異点のはざまで
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エネルギー―燃料と電気: 原油のンの美と相対的後退 脱炭素化ーペースト規模 食料生産―化石燃料を食べる: 燃料と食料 元に戻ることは可能か 少ない量でより多く→なしで済ませる 素材の世界―現代文明の四本柱: アンモニア・プラスティック・鉄鋼・セメント グローバル化―エンジン・マイ...
エネルギー―燃料と電気: 原油のンの美と相対的後退 脱炭素化ーペースト規模 食料生産―化石燃料を食べる: 燃料と食料 元に戻ることは可能か 少ない量でより多く→なしで済ませる 素材の世界―現代文明の四本柱: アンモニア・プラスティック・鉄鋼・セメント グローバル化―エンジン・マイクロチップ・その先: 蒸気機関と電信 必要性と挫折と行き過ぎ リスクを―ウイルスから食生活・太陽フレア: 認識と許容度 自発的・非自発的 文明の終焉 環境―かけがえのない生物圏: 不確実性・見通しと現実 モデルと疑念と現実 未来―この世の終わりと特異点のはざまで: 慣性と規模と質量 無知と固執と謙虚さ 付録 数字を理解する―10n
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