熊野古道と八咫烏の殺人 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2024/9/24読了 かつての歴史バトルは何処へやら。宮田と静香のやり取りは、もはや夫婦漫才状態。「かわいさ余って憎さ百倍」と言うが、早乙女静香にとっては「憎さ転じて愛しさ百倍」と言ったところか? 対する宮田六郎も、歴史バトルでは静香の反論・追究を尽く切り返していたのに、今どきオヤジでも使わないような古い言葉を静香が言うと新鮮に映っちゃったり、完全に呑まれている。嗚呼もう……ごちそうさま。 お陰で、八咫烏の新説も、事件と量子力学の相似性も、なんか霞んでしまった感。深水黎一朗『最後のトリック』に匹敵する挑戦的な内容でもあるのだが……此方も、あまり自分の手が血で汚れた気にはなれなかった。
Posted by
- 1